タクシードライバーへの転職を考えている方の中には
「タクシードライバーへ転職したいけど、年齢制限はあるのだろうか?」
と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、タクシー業界の平均年齢やタクシードライバーに転職するための注意点についてご紹介します。
この記事を読めば、自身の年齢でもタクシードライバーとして働けるかどうか、また、転職時にはどのような点に注意したらよいかがわかるでしょう。
現在タクシードライバーへの転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
タクシー業界は平均年齢が高い
タクシー業界は数ある職種の中でも平均年齢が高い職業です。
では、実際の平均年齢や、どんな人がどのくらいの期間働いているのかについてご紹介します。
平均年齢は60歳
「一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会による統計調査」によると、全国のタクシードライバーの平均年齢は60.1歳。
一般的な企業の定年が60歳である中、タクシードライバーの平均年齢は60歳以上と高齢です。
また、全国的に最も平均年齢が高いのは福井県の67.1歳。
最も平均年齢が低い東京都でも55.1歳です。タクシードライバーは体力があるほど稼ぎやすく、若い人ほどタクシードライバーに向いているのですが、高齢ドライバーが多いのが現状です。
他の職業を経て転職してくる人が多い
タクシードライバーの平均年齢が高い理由は、他の職業を経て転職してくる人が多いからです。
タクシードライバーになるには、普通運転免許以外に特別な資格は必要ありません。
タクシーの運転には二種免許が必要ですが、就職後に取得すれば大丈夫です。
そして、現在タクシー業界はドライバー不足に陥っているため、未経験者も積極的に採用している会社が多いです。
また、タクシードライバーは自分のペースで働けます。個人で仕事をするため、周りに気を遣う必要はありません。
体力や生活リズムに合わせた働き方が可能です。
こうした理由から、若い人でも高齢な方でも転職しやすく働きやすいタクシードライバーは、多くの人に転職先として選ばれているのです。
勤続年数は平均で10年程度
「一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会による統計調査」によると、タクシードライバーの勤続年数は、全国平均で約10年。最も勤続年数が長いのは長崎県の14.9年、短いのは滋賀県の5.2年です。
短いように感じるかもしれませんが、タクシードライバーの平均年齢は60歳以上。
そして、他の職業からの転職者が多く、比較的高い年齢からタクシードライバーを始めた人が多い中で10年勤続できるのは、タクシードライバーの働きやすさを表していると考えられます。
70歳を超えても働ける
タクシードライバーは70歳以上の方でも働けます。
では、70歳以上でも働ける理由と高齢ドライバーでも稼げるのか、働き続けられるのかについて解説していきます。
再雇用制度などで定年後の勤務が認められている
再雇用制度とは、社員の希望次第で定年退職後に再び雇用契約を結べる制度のことです。
高齢者雇用安定法により定められている制度であり、タクシードライバーにはこの制度が適用されるため、定年後の勤務が認められています。
ただし、定年後の再雇用の場合は、雇用形態や給与、勤務時間、勤務日数などが見直される場合があります。
定年以上の年齢で働く場合は、タクシー会社に問い合わせるなどして確認しておきましょう。なお、多くのタクシー会社では65歳を定年としている傾向があります。
高齢でも稼げるタクシードライバー
タクシードライバーは高齢でもしっかり稼げます。
運転の技術と経験、土地勘があるほど稼ぎやすい傾向があるため、若いドライバーよりも運転や土地に慣れている高齢ドライバーのほうが稼げる場合も多いのです。
また、タクシードライバーは年齢関係なく、やる気さえあればいくらでも収入を増やすことが可能です。
健康なうちはたくさん働きたい方にとって、ぴったりの職業といえるでしょう。
定年後も働き続けられるがデメリットもある
タクシードライバーの免許更新費用は、通常会社側の負担です。
しかし定年後も働き続けると、免許更新費用が自費になる場合があります。
また、タクシードライバーとして勤務するには、視力が「両目0.8以上、片目0.5以上」でないと免許の更新ができません。
しかし、年齢を重ねるにつれて視力は落ちるもの。眼鏡やコンタクトレンズの用意などが必要になる場合もあるため、早めの免許更新を心がけることが大切です。
タクシードライバーに転職するための注意点
タクシードライバーになるには、以下の3点に注意しましょう。
・運転経験は長いほど良い
・視力(深視力)が必要
では、それぞれについて解説していきます。
体力が必要
タクシードライバーの主流の勤務形態は、朝から翌朝まで働く「隔日勤務」です。この勤務形態は丸一日働く長時間労働になるため、体力が必要です。
そのため、高齢ドライバーにとっては体力的にきついと感じることもあるでしょう。
しかし、タクシードライバーは勤務形態を選択できる職業。
夜間の勤務がきついと感じたら日勤で働けますし、無理せず自分のペースで仕事を進められます。無理せず安全第一を心がけ、自分に合った働き方をしましょう。
運転経験は長いほど良い
タクシードライバーは、お客さんを乗せて目的地まで送り届けるのが仕事。快適に過ごしてもらえるような運転をしなければなりません。
しかし、なめらかなハンドリングや緩やかな発進・停車などの運転技術を磨くには、時間と経験が必要です。
運転経験が長い人ほど運転技術が高い傾向があるため、タクシードライバーとしての需要があります。
車を運転する仕事をしていた人や、普段から自家用車を運転している人は、特にタクシードライバー向きといえるでしょう。
視力(深視力)が必要
タクシードライバーには安全運転のために、両目0.8以上、片目0.5以上の視力が必要であると定められています。
また、距離感や立体感を把握する「深視力」も必要です。
視力や深視力が低下していると、人や車などがはっきり見えなかったり、対向車の速度を把握できなかったり、事故を引き起こしてしまう恐れがあります。
そのため、視力・深視力はタクシードライバーにとって非常に大切なのです。
しかし高齢になると、加齢や病気などが原因で視力は低下しやすくなります。
視力の低下を感じたらなるべく早めに眼科に行き、安全運転に努めましょう。
まとめ
高齢になるほど転職するのは難しいと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方は、ぜひタクシードライバーへの転職を考えてみてください。
普通免許以外に特別な資格は必要ありませんし、未経験者でも年齢問わず歓迎している会社も多くあります。自分のペースで働き、しっかり稼ぐことも可能です。
ただし、高齢になるほど安全運転に気を付けなければなりません。安全運転のためには、まずは健康であることが大切です。
体力に不安がある人は無理の無い勤務形態を選択する、視力の低下を感じたら早めに眼科へ行くなど、自己管理をきちんとしたうえで運転しましょう。