たかが腰痛と甘く見てはいけない!

現役タクシー運転手が教える腰痛対策

タクシードライバーを始め、運転と言う仕事の従事する者にとって、腰痛は深刻な問題です。

中でも、一度の業務で休憩時間が少ないタクシードライバーは、腰痛など疾病の発症率が高いと言われ、中でも腰痛などを発症するケースが他産業に比べ突出していると言われています。

私達の仲間を見渡しても、大なり小なり腰痛に悩まされている人は、決して少なくありません。

重症化して病院通いを余儀なくされる人だけでなく、中には退職に追い込まれるケースさえあるのです。

そこで今回は、タクシードライバーの職業人生を奪いかねない腰痛にスポットを当て、その実態と予防法についてレポートしたいと思います。

「タクシードライバーの腰痛」の実態

2003年4月に、九州社会医学研究所と滋賀医科大学の共同研究チームが発表した論文によると、タクシードライバーの約半数である45.8%(!)、トラックドライバーの約58%(!!)が、腰痛に罹患しているとのデータが示されています。

タクシードライバーが腰痛に罹患しやすい最大の理由は、長時間にわたる同じ姿勢だといわれます。

私も実感するのですが、年末などの繁忙期では、連続して輸送に携わる時間が長くなる傾向にあります。

加えて、明け休みに運動などで体を鍛えたり、整体師などの治療を受けるなど「腰痛の予防対策」をするタクシードライバーの数は少ないと言われ、そうした背景がタクシードライバーの腰痛の数を増やしていると言われます。

腰痛を防ぐ対策とは?

では、タクシードライバーが腰痛を防ぐ具体的な対策法はあるのでしょうか?

タクシードライバー転職サイト「ドライバーズワーク」では、休憩時間帯に出来るストレッチを紹介しています。

休憩時間に出来る腰痛対策ストレッチ

休憩時間にこうしたストレッチをするだけでも、腰痛を防ぐ効果があると言われています。

また、タクシー会社の中には、スポーツジムやスポーツ用品メーカー等と提携してドライバーの腰痛対策を進めるところも増えています。

腰痛対策に「タクシー体操」を取り入れるキャピタルモーターの実例

キャピタルモータース
キャピタルモータースのHPより

また、ドライバー独自の対策として、運転席に腰痛対策に効果があるクッションや座布団を敷かれるケースも多々見ます。

タクシーなど長距離運転に適したクッション・座布団を紹介

更に、明けなどの就寝時に使用する寝具に、最近話題の高反発マットレスや新素材寝具を使い、腰痛を予防する仲間の話も聞きます。「なかなかいいよぉ~」とは、私の同期の話です。

私が先輩や同僚に聴いてみたところ、シートや寝具両方を使うケースが多い様ですね。ただ、私を始め(笑)「何もやっていない」とする仲間も少なくありません。

健康管理も仕事のうち

気になったら我慢せず早めに対策を

とは言え、全産業と比べ従事者年齢が高いと言われるタクシードライバーは、ちょっとしたきっかけで大病を患う可能性は高いと言えます。

「腰が痛いだの言っちゃいられない」など言う前に、気になったら早めの対策を進める事が、長く乗り続ける秘訣と言えましょう。

腰痛に関する記事は参考になりましたでしょうか?

今回もお読み頂き、ありがとうございました。



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今年6年目の乗務員生活を謳歌している現役タクシードライバー。1967(昭和42)年生まれ。2013(平成25)年日本交通系タクシー会社のドライバーとなる。黒タク資格&スリースター(最上級乗務員)資格所有。