この記事の目次
気になる…万が一の事故の話
タクシー運転手に転職したいけど、初心者だし事故を起こす心配があると悩まれる方も多いと思います。実際に私も運転初心者でタクシー会社に入社しました。
とはいえ、 タクシードライバーの事故率や、事故後の補償、事故が起きた際の諸々の対応など、意外に知られていないことが多くあります。
ここでは、そんな疑問を実際にタクシー会社で勤務していた私の視点から紹介していきます。
2)タクシードライバーの事故によるペナルティ
3)タクシー運転手が事故を起こしてしまったときの対応方法
4)タクシードライバーの主な事故原因
の順番で紹介していきます。
今後タクシー会社への悩まれている方の役に立てれば幸いです。
1 タクシードライバーの事故率はどれくらいなのか
タクシードライバーの事故総体数は減少している傾向にあります。とはいえ、新人ドライバーで安全運転を心がけていても事故というのは起きてしまいます。
全国自動車交通労働組合総連合会では、事故のデータを分析しています。
その中で、タクシードライバーによる人身事故は、2014年東京都内で4026件でした。警視庁の発表によると都内の2014年の交通事故は37,184件です。ざっくりとした計算ですが、都内で起こる交通事故の10件に1件はタクシー運転が関係しているのかもしれません。
これもまたざっくりとした計算ですが、都内は毎日3万台のタクシーが稼働しており、1台のタクシーが事故に遭遇する確率は0.036%と低いです。
2 タクシードライバーの事故によるペナルティはあるのか?タクシー会社の事故補償とは?
タクシードライバーへの転職を考えている方で事故を起こしてしまうという悩みを抱えている方も多いと思います。
その心配はなく、多くのタクシー会社では事故に対する社員への補償が設けられています。
タクシー会社によって、その条件は異なりますがどんな種類の事故かでも補償内容はかわってきます。
事故の種類とは
人身…他人を怪我させてしまった事故
過失…信号無視やスピード違反による交通事故
また、最大の補償金額や事故に対しての保証割合も会社によって異なります。
一方で、補償がないタクシー会社も存在します。補償がないからといって悪徳な会社なわけではありません。補償が無いタクシー会社では、給料が良い(歩合の割合がいい)、他の手当が厚いなどのメリットもある場合があります。
しかし、タクシー未経験者であれば補償がしっかりしている会社の方がいいでしょう。
次に、仕事で運転しているタクシー運転手ならではの
修理代金の自己負担額
休業補償
を紹介します。
2-1 事故を起こした場合の過失割合とは?
過失割合とは、○%対◯%とどれだけ負担するかの割合です。
事故が起きても過失割合が低ければ自分の賠償や責任が低くなります。
過失が低くなる対策としては、道路交通法守ることがおすすめです。道路交通法を守っていれば相手が違反している場合の方が多いので相手の過失割合が高くなります。
2-2 タクシーの自己の修理代金は自己負担なのか?
各タクシー会社によって事故対応や負担率は異なります。事故起こして始末書を書くだけの会社や、全額自己負担の会社など様々です。
とはいえ、負担ゼロだと危機意識が低くなるためタクシー運転手の自己負担がない会社は存在しないと思って間違いありません。タクシー会社に転職する際にはタクシー会社の事故対応について細かく確認しておくことがおすすめです。
2-3 事故が起こった場合の休業補償はあるのか?
休業補償とは、怪我をしてタクシーに乗務できなかった期間は休んで給料をもらえるという制度です。
各タクシー会社によって異なりますが、休業補償があるタクシー会社は多いです。最大で1年間の条件があるタクシー会社も存在するので、こちらも確認することをおすすめします。
3 タクシー運転手が事故を起こしてしまったときの対応方法は?
どんなに運転が上手い人でも事故に遭遇する可能性はゼロではありません。事故が起きてしまったら場合は早い対応が求められます。ここでは、実際に事故を起こしてしまった場合の対応方法を紹介していきます。
ステップ1: 安否確認
事故相手の安否を最優先で確認します。怪我をしているようでしたら応急手当をして、重度な場合は救急車を呼びます。
ステップ2 :元談(話し合い)を進める
相手に気がない場合は事故をどう処理するか話すのが一般的です 。事故の状況や話し合いで終わるケースがあります。
しかし、人身事故や大規模の事故で被害が出た場合は、警察への報告が義務化されていますので連絡します。
ステップ3 :所属のタクシー会社に連絡
元談だけで済んだとしても、タクシー会社への報告は必ず行います。
タクシー会社では原則的に保険会社への加入が義務付けられています。事故対処を含めた指示やフォローする上でも必ず連絡しなければなりません。
ステップ4:修理
必要に応じて、自分の車や相手の車、その他破損物を実費もしくは保険を使って修理します。
保険を利用する場合は、会社が加入している保険会社に連絡して事故の状況や過失を説明します。
そして保険会社からの許可がおりれば、保険を利用することができます。
4 タクシードライバーの主な事故原因とは?
新人ドライバーや高齢ドライバーに限らず、誰でも事故というのは起きてしまします。ここでは、よく起きている事故の原因について紹介していきます。
原因1 :死角を見落とす
タクシードライバーが交通事故に合う原因の一つとして死角を見落とすことが多くあります。自動車には、構造上ミラーで確認できない部分があります。
この部分は、約人1人分くらいの死角になっていて事故が起きやすい箇所です。走行時に、ミラーの死角に歩行者がいた場合は注意がないと事故につながる可能性があります。
死角を確認していたとしても、発進時に死角から誰かが入り込む可能性はあります。目視は何度も必ず行うことが大事です。
原因2: 路上で手を挙げたお客様に気を取られて
タクシードライバーの事故のケースとして、お客様を見つけた際の対処に問題があります。お客様を見つけて乗せる時が一番安全確認を怠ってしまいます。
タクシーに乗りたいお客様を見つけて停車する際に事故が起きてしまうからです。最後まで安全を確認した上でお客様を迎えましょう。
原因3 :加齢・夕暮れ時の視覚の衰え
タクシードライバーというのは平均的に年齢が高めです。年齢が高くなってくると事故の原因として視覚の問題も事故の原因として上ります。
また、夕方や深夜など視界が暗くなると目が対応しにくくなり視野が狭くなります。
このことから、視覚が事故の原因となりやすいです。
まとめ・事故後の補償内容を見て会社を選ぼう
タクシー会社に転職したくても、未経験で事故の心配をする方が多いと思います。
しかし、各会社にもよりますが「過失補償」「修理代金補償」「休業補償」など各補償が付いています。また、未経験でも研修を丁寧に行なってくださるので安心して業務を行うことができます。
ぜひ、これでタクシー業界に興味を持つ方が増えたら幸いです。会社選び、面接の際は過失補償などきちんと確認してください。