タクシードライバー「あるアルある(笑)」

♪タクドラ楽ありゃ苦もあるさぁ~♪…(汗)

タクシードライバーとして7年目に突入した私ですが、これまでのタクドラ人生を振り返り、今にして思えば「そんな事なんて『あるアルある(笑)』」と言う様な事に出くわしていると思います。

「新人の頃」「そろそろ仕事に慣れてタクドラ人生が面白くなって来た頃」「私の様にベテランの領域に入った頃」それぞれのシーンで…
はいはい、思いあたることありますよねぇ(汗)
と言うシーンに多々出くわすものです。

思わず抱腹絶倒(?)する様な事から、怒り狂ってダッシュボードやフロントガラスを殴り倒す(えっ?)様な事まで…タクシードライバーが人生で出くわす「あるアルある」は、本当に多岐に渡る物と言えます。

そこで今回は…
タクシードライバーの人生の中で「あるアルある」と思ってしまう「タクドラならではの『あるアルある』」をご紹介してみましょう!!

(注)余りに過激な内容が含まれておりますので、ご一読の際は、必ず車を止めてお読み下さい。運転中に読んだ場合、余りの過激さ(面白さ?)に運転を誤る可能性があります…汗

運転手はみんな共感!タクドラあるあるネタ

新人研修タクシー運転手の「あるアルある」

つい先日ですが、ウチの会社にも数名の学卒新人がやって参りました。変な話ですが、孫でも見ているような感じになるのですが、その新人君が早速やらかしてくれました(汗)。

新人研修に「免許証」を忘れて出社して来る

  • あるあるある度★★★★☆

いやぁ~、これは非常に頂けませんねぇ。ウチは一体何屋さんでしょうか?えっお菓子屋さん?それともホストクラブ??

改めて言いますが、ウチは「タクシー会社」です。
例え乗務から外れて内勤職員になったとしても、毎朝「免許証の携帯確認」「アルコールチェック」は欠かさずあるのです!

「今日は座学だけなのだから、免許は要らないやぁ」何てなめて掛かってはイケマセン。例え座学が主体でも、実際車に乗って営業所構内で走らねばならない事だって山の様にあるのです。

もし免許を忘れた事に目を瞑って講習させ、事故でも起きようものなら…「営業停止処分」と、陸運局から痛いだけでは済まない処分が下されます。私が新人に対して言うのですが・・・

芸能人は『歯』が命、タクシー乗務員は『免許証』が命(笑)」

なのです(いやホント)。長い(いやひょっとしてすぐ終わる?)タクドラ人生、何があっても免許証だけは肌身離さず持ち歩掛け場なりません。何があっても、免許証はタクシーセンターで発行される「ライセンス証」と併せて「命ヨリ大事なもの」です。

いきなり「アルコールチェック」を鳴らす

  • あるあるある★★★☆☆

これもマイッタなぁ。「いやぁ昨日は飲みすぎちゃった」とヘラヘラ笑って済ませている新人君ですが、彼らにはその後身の毛もよだつ様なカミナリが落ちたそうです。

私達ベテランタクドラだったら「卒倒する」アルコールチェック(アル検)のアラーム。

もしこれを鳴らそうものなら、所長以下運行管理者は全員が飛んで来て、当該乗務員を上に振ったり下に振ったり…いや冗談ではなくて…して調べ上げます。結果、アルコール検知の事実が間違いないと判定された場合、会社によって処分は異なりますが、大体…「即乗務停止・別途呼出しがある迄謹慎or無期限乗務禁止」と言う信じられない処分が下されるのです。

ウチの会社の場合「3乗務(通算6日間)停止+公休出勤停止」・・・要するにアルコール検知されたら4乗務(一か月の乗務の内1/3)出来なくなるのです。そりゃ、給料はナイに等しいと言えるでしょう。

一般ドライバーの飲酒運転だって、昔は免許停止だけで済んだ(それでも大変)のですが、今じゃ3年以下の懲役or50万円以下の罰金+免許取り消し(欠格3年)となるのですから、タクシー会社の処分だって重くなるのは当然ですよねぇ。

新人デビュータクドラで「あるアルある」

さてスッタモンダの末にデビューを果たした新人タクドラ君ですが、そこでも色々と「あるアルある」が待ち受けています。

新人ステッカーを張って並んだら「乗車拒否」された

  • あるあるある★★★★☆

まぁ~悲しいお話ですよね(哀)。

ただ私の頃はそういう制度はなくて、乗った客が新人タクドラと分かると「新人なのにカネ取るのか?」と料金支払いを拒否されたり不当な割引を要求されたりしたことに出くわしましたね。

新人タクドラのステッカー表示制度は、ウチ(日本交通グループ)特有のモノ。
発案は、業務提携先である神奈川の三和交通の社長だそうですが、まぁいいのか悪いのか・・・。

新人は「お化け(高額利用者)」に当たりやすい

  • あるあるある度★★★★★

私も思いあたる節はありますねぇ(笑)。

デビューから半年たったある日の夜、ギロッポンのとある場所に無線で呼ばれ、出て来た乗客とのやり取り……

  • 乗客:「千葉の大網白里へ」
  • 堀端:「えっ(絶句)、本当ですか?」
  • 乗客:チケットを見せながら「本当だから早く行って!」

いやぁ全身の血が逆流する様な思いでしたねぇ。興味のある皆さん、ギロッポンから大網白里市まで一体何キロあるか調べてみて下さい(笑)。

えっ、どこなのか解らないって??それじゃぁ、タクドラにはなれませんねぇ~。

因みに言っておきますが「あの成田空港」よりはるか先なのです(驚)。メーターがガンガン上がって、四社チケットの制限額(3万円)ギリで終わりだったので、もう冷や汗もの。余り心臓に良くない「お化け」でした。

タクシー用語:お化け

えっ?「お化け」って元々心臓には良くないんじゃなおって?
いや、タクドラにとって「お化け」は長距離利用の高額のお客様のこと。もう神様仏様バース様(あっ阪神ファンなのがバレてしまった)以上のウェルカムな存在なんですよ(大爆)。

そう言えば・・・
私が新人を指導する様になって以来、指導した新人が引っ張ってきた(ギョーカイ用語でお客を乗せると言う意味)最高は・・・

?知りたい?なんと!

  • (乗車位置)東京都中央区日本橋某
  • (下車位置)石川県金沢市(!)
  • 高速代&遠距離割引を加えて・・・〆¥21万5千660円(じゃぁ~ん!)

良くユーチューバーが、ふざけてレポートしたり、某テレビ局がヤラセでやったりする企画じゃないのですよ!

経緯については個人情報に触れるので述べませんが、当時まだ走っていたプリウスに新人君がお客を乗っけて送ったそうです。

当然この手の話は無線絡みで、売り上げが少ない新人への「プレゼント企画?」として出されるそうだとか?(ヲレも金沢行きたいよお~涙)

そろそろ慣れてきたタクドラであるアルある

新人時代の「あれやこれや(笑)」を乗り越え、いよいよタクドラの仕事が面白くなってきた1~3年目。しかし…この時期も、色々と「あるアルある」がある…。

自分に手を挙げてくれたお客を、後ろの空車に盗られた

  • あるあるある度★★★★☆

例えば…車の前で、お客が手を挙げてくれた。

「よっしゃ、ゲット!」と微笑んだ途端…後ろから空車が猛然と横をダッシュ(奪取?)し、前へ出てお客を「パクッ!」。

えええええええええっ!

な事になってしまった経験、ありますよねぇ(笑)。

中には、六本木や渋谷の交差点で、ヲマワリを間に挟んで言い争いをやっているタクドラ同士も。

確かに「芸能人は歯が命・タクドラは営収(売上)が命」何ですけど、ルールは守りましょうね。お客様に対しては、一番お客に近い空車に優先権があるのですよ。

深夜の高速で「一区間」記憶が飛んでいる

  • あるあるある度★★★☆☆

深夜に長距離ロングをゲット!気持ちいいですよね~。さて、最寄りの高速乗り場からぶっ飛ばして走る事一時…

「あれっ?さっき乗ったばかりなのだけど、もうこのランプ?」って経験、結構タクドラにはあるのですよ。

いっ、いやいやいや、本当に(汗)。私もご多分に漏れず、その一人です。

時間的には、深夜2~3時にゲットした長距離ロングの場合いですが、この時ってタクドラの睡魔は頂点に達する頃です。

中には深夜もバリバリギンギンなタクドラも居ますけど、この時間タクシーに乗ったら「ちょっと(?)」アブナイかもしれません。

ベテラン勢タクドラで「あるアルある」

私の様に5年以上タクシーに乗り続けると、周りからは「ベテラン」と呼ばれる様になります。「まぁ運が良かっただけ」って言いますけど、そんなベテランにも「あるアル」が…。

問題が多い無線客を押し付けられる

  • あるあるある度★★★★★

これって、結構あるんですよね。

ちょっとでも機嫌損ねようものなら、運転席をバンバンけってくる奴(こう言う類の人は「お客」じゃなく「奴」呼ばわりして構わない)とか、子供が車内で暴れていても止めない親とか…。

まぁこっちをナメてるのか?ベテランだから少々無茶ブリしても構わないと言うのか?

またこう言う類の奴に限って、乗車待ちで30分近く待たせた挙句¥2000円にも満たない「ハンパショート客」なんですよねぇ(あーコスパ悪ぅ~)。

聞いても居ないのに勝手にしゃべって来る

  • あるあるある度★★★★☆

そう言えば、去年ホリエモンと大阪の個タクの運ちゃんが、この手の話を巡って乗車拒否されただの云々ってネタが、ネット上で出回りましたよね(汗)。

特にIT系の人が多いのだけど、幾ら急いでいるからって…乗った途端に住所だけベラベラしゃべって、後はスマホかPCガン見したままってのは、人としてどうかと思われますよ。

タクシーのみならず、最近公共交通機関則商社のマナー低下が叫ばれていますね。「カネ払って乗ってやっているのだから、何しようが構わないだろ」と言う雰囲気がアリアリ見えているのが非常に気になります。

別にそういう気概が自分の信条と言う方には、公共交通機関を利用せず、自家用車でどうぞと言いたいところですが、こうした人が自家用車で走ると、最近話題となっている「煽り運転」をやらかすケースが増えて来るのです。

こまったもんだ!



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今年6年目の乗務員生活を謳歌している現役タクシードライバー。1967(昭和42)年生まれ。2013(平成25)年日本交通系タクシー会社のドライバーとなる。黒タク資格&スリースター(最上級乗務員)資格所有。