転職先として人気が高まりつつあるタクシー運転手の仕事。
だれでも仕事を始めやすく、努力次第で大きな収入をえられることができます。
しかし、タクシー運転手に転職して失敗してしまったという声があることも事実。
この記事では、タクシー運転手の転職で失敗を防ぐコツをご紹介します。
現在、タクシー運転手への転職を視野に入れている人は、ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
タクシー転職で実際にあった失敗談
まずは、タクシー運転手への転職で実際にあった失敗をご紹介します。
実際の失敗談から失敗に至った理由を学び、自身の転職に活かしましょう。
なかなか稼げなかった
タクシーは努力次第で、世間の平均以上の収入を得ることが可能です。
それに魅力を感じて転職してみたものの、実際に就職してみると、あまり稼げなかったというのです。
しかしなかには年収600万円以上稼いでいるタクシードライバーがいることも事実です。
稼げなかったというドライバーは、努力が足りず売り上げを延ばすことができなかったことが要因です。
「努力次第で多くの収入を得られる」ということは「努力しなければ収入を得られない」という意味でもあります。
特にタクシー運転手の給与体系には、歩合給が取り入れられていることが多いため、自分の足で稼がなければ「月の収入がほとんどない」ということもあり得るのです。
つまり、転職前よりも収入が減ってしまうリスクもあるということになります。
だれでも始めやすい仕事ではありますが、何もしなくても簡単に稼ぐことができるわけではないということを、心に留めておきましょう。
稼ぎたいけど夜勤が得意ではなかった
タクシー運転手はたくさん稼げるとは言いますが、日勤だけでは稼げません。
たくさん稼ぐには、タクシー料金が割り増しされる夜勤に働くのが一番。
夜勤をすることで、より多くの収入が得られるのです。
しかし、どんなに体力に自信がある人でも、夜勤をすれば、生活リズムの変化により体調を崩してしまいます。
リズムが整い、夜勤で健康的に仕事ができるようになるには「慣れ」が必要です。
また、夜はどうしても眠くなってしまい、仕事にならないという人も。
人によって、夜勤への向き不向きがあるため、自分は夜勤に向いているのか、あらかじめ知っておきましょう。
そうすることで、入ってからのギャップに悩み転職を失敗せずに済むはずです。
お客さんとコミュニケーションを取るのがきつかった
タクシー運転手の仕事は、お客さんを目的地まで送り届けること。
お客さんに目的地を聞けるコミュニケーション能力さえあれば何とかやっていけます。
しかし、お客さんの中にはドライバーとたくさん話をしたい人もいるので、やはりある程度のコミュニケーション能力は必要になります。
そのため、そもそもコミュニケーションが苦手という人にとっては、辛く感じてしまうことがあるかもしれません。
お客さんとのトラブルが発生した
タクシーにはさまざまな人を乗せるため、対応に困るお客さんに出会うことも。
特に夜はお酒で酔っているひと乗せることが多いため、トラブルになる割合が多いようです。
また、道を間違えてしまったり、ブレーキ・発進をなめらかにできなかったりすると、クレームを言われることもあります。
こうしたトラブルにならないよう、道をしっかり覚える、運転技術を磨くなどの努力をすることが大切です。
ただ、どんなにベテランの運転手でも、お客さんとのトラブルを完全に避けることは難しいため、あらかじめ心づもりをしておくことが大切です。
また、トラブルに陥った場合、どのような対応を取ればよいか対応を学んでおくと良いでしょう。
運転違反が重なって辞めざるを得なかった
車を運転するタクシー運転手にとって、交通違反や事故のリスクは少なからずあるもの。特に慣れないうちは、道路標識を見逃してしまったり、道が分からずに焦ったりして、違反や事故を起こしてしまうことがあるようです。
また、お客さんからの急な指示で、安全確認を怠って事故につながるケースもしばしばあります。
事故や交通違反が重なり点数がなくなると、免許停止になり長期間乗務できません。
また、免許取り消しになれば、タクシー運転手を辞めざるを得なくなります。
このような事態にならないよう、どんな時でも平常心を保つ精神力と、日ごろから周囲に気を配り安全確認を怠らないことが大切です。
教育制度が整っていない会社に入ってしまった
教育制度が整っていない会社に未経験者が入社してしまうと、スキルや知識がしっかり身につかないまま仕事をすることになるので、なかなか稼ぐことができません。
収益に伸び悩み「自分にはタクシー運転手の仕事は向いていなかった」「転職に失敗した」と感じることがあるようです。
未経験でタクシー運転手に転職するなら、教育制度が充実している会社を選ぶことが大切です。
基礎からしっかり学び、実践でスキルを身に着けることで業績が上がり、収入はどんどん増えるでしょう。
タクシー転職で失敗を防ぐコツ
転職前に、タクシー運転手という職業についてきちんと知っておくことが大切です。
そのうえで、タクシー運転手の仕事が自分に合っているか見極めることで、転職失敗のリスクを減らすことが可能となります。
タクシー運転手という職業について知っておく
タクシー運転手の仕事は「お客さんをタクシーに乗せ、目的地まで送り届ける仕事」という認識はほとんどの人が持っているはず。
しかし、実際に転職をするならそれ以外の部分も知っておくことで、タクシー運転手の仕事が本当に自分に合っているか考えることができます。
勤務形態
タクシー運転手の勤務形態は「日勤」「夜勤」「隔日勤務」の3種類があります。
日勤は、朝から夕方まで仕事をする働き方です。
一般的な職業と同じ生活リズムを取りやすいため、家庭がある人や、夜に副業をしている人は、この勤務形態で働くことが多くあります。
夜勤は、夕方から翌朝にかけて仕事をする働き方です。タクシー料金が割り増しされる深夜帯に働けるため、日勤よりも稼ぎやすいのが特徴です。
隔日勤務は、朝から翌朝まで仕事をする働き方です。
長時間労働になる分、まとまった休みが取れ、プライベートを充実させやすいのか特徴です。
各会社によって勤務形態が異なり、自分で選択できる会社もあるため、転職希望の会社がどのような勤務形態をとっているのか調べておきましょう。
給与体系
タクシー運転手の給与体系には「基本給＋歩合給」「歩合給」の2種類があります。
どちらも歩合給が採用されており、個人の業績に応じて報酬が支払われるため、自分の頑張り次第でたくさん稼ぐことが可能です。
基本給がある会社は、ある程度安定した収入が見込めるため、安心感を得たいという人におすすめです。
一方、歩合給のみ場合は、基本給がないため安定した収入を得られる保証はありませんが、歩合率が高く設定されていることが多く、よりたくさん収入を得られる可能性が高まります。
収入アップを目指して努力ができるという人は、歩合給のみの会社を選ぶと良いでしょう。
拘束時間が長い
タクシー運転手は拘束時間が長い職業。
日勤・夜勤と隔日勤務で拘束時間が異なります。
日勤・夜勤では、1日13時間以内の拘束時間が基本です。
隔日勤務では、カレンダー2日（48時間）で21時間以内とされています。
一般的な会社員の労働時間（1日8時間、1週間で40時間までと定められている）と比較すると、1日の拘束時間が長いということが分かります。
ただし、タクシー運転手の労働時間は、1日や1週間単位ではなく「1か月単位」や「1年単位」で、週平均の労働時間が40時間になるよう計算されています。
そのため、長期的に見れば一般的な会社員都変わらない時間を働いていることになります。
副業として働く人も多い
副業としてタクシー運転手を選ぶ人も多くいます。
タクシー運転手の仕事は、勤務時間や勤務日数が比較的自由に選べる仕事。
そのため、本業終業後や休日、仕事と仕事の合間にも働くことができます。
このように、タクシー運転手の仕事は、さまざまな働き方に対応できるため、副業として選択されることも多いです。
また、給与も歩合制のため、短時間でも頑張り次第で多くの収入を得ることができます。
タクシー運転手として働くには2種免許の取得が必須ですが、免許取得をサポートしてくれる会社を選べば、本業中でもスムーズに免許取得が可能です。
また、2種免許以外に特別必要な知識やスキルはないため、だれでも始めやすい副業として人気があります。
タクシー運転手に向いているかどうか
どんな職業にも、向き・不向きはあります。
では、タクシー運転に向いている人とはどのような人なのでしょうか？
適性を見極める4つのポイントをご紹介します。
- 完全実力主義が合う人
- 人とのコミュニケーションが苦ではない人
- 安全運転ができる人
- 一人で過ごす時間が好きな人
１）完全実力主義が合う人
タクシー運転手の給与には歩合制が取り入れられており、年齢や経験に関係なく、自分の実力次第・努力次第でいくらでも稼ぐことが可能な、完全実力主義の世界。
だれにでも稼ぐチャンスが平等に与えられているため、入社したての新人がベテランドライバーの収入を超えることも可能です。
自分の実力を高め、高収入を目指す努力ができる人はタクシー運転手に適性があるといえるでしょう。
２）人とのコミュニケーションが苦ではない人
コミュニケーションを楽しめることも、タクシー運転手にとって大切なスキルです。
タクシー運転手の仕事をしているとさまざまなお客さんに出会います。
タクシーの中では会話をせずリラックスしたい人もいれば、運転手と楽しく会話したい人もいます。
タクシー運転手の仕事は、お客さんを目的地まで送り届けることなので、目的地を教えてもらい、たどり着けるだけのコミュニケーション能力があれば十分仕事は務まるのです。
しかし、接客業である上、ある程度のコミュニケーションは必要です。
どうしても人と話すのが苦手な人は、仕事をしていてコミュニケーションが苦に感じることがあるかもしれません。
３）安全運転ができる人
タクシーの運転手として最も大切なのは安全に運転することです。
人の命を預かっている使命感をもって任務を果たさなければなりません。そのため、交通ルールや規則を守る真面目さが必要です。
また、体調も運転に大きく影響しますので、睡眠や休息をしっかりとるなどの自己管理ができなければなりません。
そして、心にゆとりを持つことも必要です。いくら交通ルールを守ったとしても、事故や違反のリスクはあります。
交通ルールにはグレーな部分もあるので、ドライバー同士が心にゆとりを持ち、お互いにゆずり合うことで、交通事故を防止することができるのです。
もちろん、お客さんに快適に過ごしてもらえるよう、なめらかなブレーキのかけ方や発進ができるスキルは大切ですが、運転を重ねるうちに身についてきます。
まずは、無事故・無違反で、安全運転を心がけましょう。
一人で過ごす時間が好きな人
タクシー運転手は、お客さんを乗せている時間以外は車内に一人きり。
会社の人と顔を合わせることもほとんどありません。
そのため、1人で仕事をすることに慣れていないと、孤独感を感じることがあるようです。
そのうえ、他の職業よりも長時間労働。
1人の時間を過ごすことが好きな人のほうが、タクシー運転手には向いているといえるでしょう。
1人の時間が苦痛に感じる人は、ドライバー仲間と無線で会話したり、ラジオを流したりすると気楽に過ごせるでしょう。
タクシー会社選びで確認すべき項目とは？
だれもが良い会社に転職したいと考えるもの。
しかし、会社選びに苦労することもあるでしょう。
では、どこを見て転職先の会社を決めたらよいのか、タクシー会社選びで確認すべき項目をご紹介します。
- ①会社の勤務体系
- ②会社の立地
- ③会社の教育制度の充実度
- ④その他の待遇の良さ
①会社の勤務体系
先にタクシー運転手の勤務形態は「日勤」「夜勤」「隔日勤務」の3種類があると説明しました。
どの勤務体系で働くかによって、生活リズムが大きく変化します。
自分が日勤・夜勤・隔日勤務のどの勤務形態で働きたいのか、どの勤務形態で働くのが自分に合っているのか見直すことが大切です。
また、会社によっては、シフトで勤務をローテーションにしていたり、会社側で指定されたり、日勤・夜勤・隔日勤務の中から自分で選択できない場合もあるので注意しましょう。
②会社の立地
待遇が良くても、通勤しづらい職場で長く勤めるのは難しいものです。
自宅から無理のないアクセス範囲に会社があるか確認しておきましょう。
また、通勤時間が短いほど体を休めることができるので、体力勝負のタクシー運転手にとって、自宅と会社の距離は短いほうが良いでしょう。
また、都市部に近いほど人が多く、タクシーの利用客も増えます。
会社の立地と営業エリアが都市部にあるほど、タクシー運転手にとっては有利です。
③会社の教育制度の充実度
会社の教育制度が充実しているほど、スキルや知識を高めることができ、稼ぎやすくなります。
会社の教育制度の充実度を見極めるには、まず、未経験者の募集を積極的に行っているかという点に注目しましょう。
未経験者の求人に注力している会社であるほど、教育制度が充実している傾向があります。
また、二種免許取得の経済的支援や事故を起こした際の保証制度など、金銭面でのサポート体制が整っているかどうかも調べておくと良いでしょう。
④その他の待遇の良さ
その他の待遇面も、会社選びの重要なポイントです。
ここでの注意点は、給与や休日数などだけで単純に選ばないようにすること。
表面的に選んでいくと、せっかく待遇の良い会社に入ったつもりが後悔する結果になりかねません。
タクシー会社の場合、歩合率や手取り給与、賞与の有無、有給休暇日数や取得率、必要があれば育児や介護休業など、あまり募集要項に書かれていないポイントもしっかりとチェックしておくことが大切です。
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まとめ
この記事では、タクシー運転手の転職で失敗を防ぐコツをご紹介しました。
タクシー運転手の仕事はきついといわれることもありますが、多くの人の役に立つ、やりがいがある仕事。
また、特別なスキルを持っていなくても始めやすいため、コロナの影響で転職先を探している人にもおすすめです。
ぜひ、この記事で紹介した転職のポイントを押さえ、失敗のない転職を目指しましょう。
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