いい会社へ転職するコツは?どの位の会社を狙うべき?待遇面で確認すべきは?

最近、タクシードライバーへの転職を取り扱う専門媒体(ネット&転職誌)が、驚くほど急速に増えています。
確かに私も転職ウエブサイトに登録し、そこから今勤めている会社に声をかけてもらって転職した口です。ただ、当時タクシー会社から声をかけられると言う事は、ある意味屈辱的なことでしたね。要するに……

タクシードライバー位しか仕事がないよと言われて屈辱的だったのは昔の話

「あんたはもう、社会の落伍者。ドライバー位しか仕事ないよ」
と言われたのも同然だったのが、ドライバーになった当時の世相ですね(涙)。

ところが、5年以上たった今、世はまさに「タクシードライバー転職ブーム」真っただ中。 東京五輪に向け需要がひっ迫する中、東京都区内営業エリア(23区+武三地区)の会社では、わざわざ北海道・東北や四国などの地方にまで出かけて、ドライバー募集に躍起になっています。同じことは、大阪や福岡の会社でも起きていますね。

その一方、待遇面や労働条件等のミスマッチのため、元タクシードライバーが会社を訴え裁判沙汰になるケースも少なくありません。広告で「新人ドライバーでも、全員月収50万越え」と言っていたのに、実際は10万カツカツなんて……という誇大広告の犠牲者すら出ているのが現状です。

そこで今日は、タクシー業界転職に“どういう訳か成功してしまった?”この私が、タクシードライバー転職希望者の皆さんに“いい会社”と“ブラックな会社”の見分け方や、タクシードライバーに就業する前にやるべき身辺処理など、色々お教えしたいと思います。

1.タクシードライバーに転職する前に、やっておくべきこと

さて、タクシードライバーに転職希望のあなたに質問です。ドライバー転職にあたり、後悔しないためにも、真っ先にやっておくべき事はなんでしょうか?
「配偶者・恋人や両親に相談」……まぁ、それはありですけどね
「今の職場の退職条件の確認」……不安なのはわかりますが、ちょっと早すぎですね
「希望するタクシー会社のリサーチ」……それは、後で詳しく話します

しかし、上記で述べたこと以外に、真っ先にやらねばならない準備があります。ご紹介しておきましょう。

まず真っ先やるべき事は、あなたの生活状況の把握です。

例えば、あなたの子供が乳幼児である場合、タクシードライバーへの転職は見合わせるべきです。今やほとんどの世帯が共働きである中、負担の大きい乳幼児の世話を奥様や両親に任せっきりにすることは、現実的ではありません。

仮に協力が得られたとしても、それ以上にあなたが家族を満足させられる営収(営業収入)を、初月から得られるかと言えば、とても不可能です。事実上、共働き分全部をあなたが稼がねばならないわけですからおすすめできません。もちろん失敗しない自信があるなら止めはしませんが、どれだけ歩合で頑張ってもほとんどの人が不安でしょう。

次に、タクシー業界特有の就労形式と慣習を理解することです。

既にお話しした通り、タクシー運転手はいわゆる「隔日勤務」です。24時間働き、次の24時間が休日というサイクルを繰り返えします。当然、体にガタが来るわけで、たとえ新卒などの若い年齢から始めても「ドライバーとして10年持てば奇跡」とまで言われる。それでも、タクシー運転手をやる自信があるか否かと言う事です。

そしてもう一つ、タクシー会社の慣習として「決められた勤務シフトが、ちゃぶ台返しに遭う」と言う事がある事を、覚悟しておくことです。真面目に足切りをクリアしている分には良いのですが、「足を切る事が常態化」や「当欠がよくある」ドライバーには、当初決められたシフトの休みに突然乗務が入れられ、

さぼった分稼いで来い(怒)!

と無理やり運転させられる。一般にこういうことをやれば、労働基準法違反で査察に踏み込まれる。

ところが、会社と組合の間で除外項目(36協定)の中に、こうした行為を黙認する項目が入れられています。知らないで会社を訴えれば、その前に組合に呼ばれて袋叩き似合うというケースが往々にしてあるのを覚えておきましょう。これが世間や2ch(5ch)などでタクシードライバーという職種の評判があまり良くない原因であり、おすすめできない理由でもあります。

2.タクシードライバー転職に、最も使える媒体とは

前述の通り、私は転職サイトに登録していた中で、今の会社と巡り合いました。
当時から、国内大手の転職サイト(マイナビ・デューダ・インディードなど)でも、タクシー会社からのスカウトは飛んで来ます。しかし、その殆どが一方通行的なものばかり。転職サイトのナビゲーターやエージェントが付くケースは、経営幹部に採用されるケースくらい。「ドライバーは勝手にやって」という姿勢は、現状でも同じです。「勝手にやって」ですからね。不安なのは当然。後悔する人も多いでしょう。

スポーツ紙や夕刊紙などのちょっとエッチなコーナーの下に、大概“三行広告”と呼ばれるものがくっついています。飲食業や新聞配達員などの募集広告の中に、ほとんどと言って良いほどタクシードライバーの募集広告があります。古い人は、タクシードライバーの事を「三行(広告)野郎」と呼ぶ方が、少なくないようです。ある意味、差別用語ですが……。

ところが時がたった今、ネットの広告でウチのグループ会社だけでなく、全国各地のタクシー会社の求人広告を目にするようになりました。加えて「タクシードライバー専用転職サイト」なるものまで次々登場……世の中は変わったものです。タクシー運転手が差別される理由はもうほとんどありません。

では、どのサイトが一番いいのでしょうか?

求人、乗務員募集、チェッカー

残念ながら、私が専用サイト利用経験者ではないので、一概にどのサイトが良いかと言える立場ではありません。とは言え、色々とリサーチをした結果、これからご紹介するサイトは「間違いなく使える」と自信をもっておすすめできます。

東京都区内営業エリア会社を目指すなら、このサイト「タクサポ」

このサイトの立ち上げ人、私知っています(笑)。ウチのグループ会社の元運転手で、月営収100万を常に突破していた猛者。彼が「ドライバーだけじゃつまらない」と独立し設立した“タクシードライバー転職紹介兼ドライバー養成塾”というもの。とくに東京都区内営業エリア……それも23区内のタクシー会社に入社し、平均で月の給料50万(これが税抜きならとんでもないこと)を達成するドライバー育成のノウハウを伝授出来るもの。

私も使いたかった……(涙)。コンスタントに月収が50を超えるなら充分に満足のいく年収が見込めますからね……。ちょっと調べたら、いくつかのブログでもタクサポは取り上げられていました。給料にこだわる人は、一度見ておいた方が良いでしょう。

東京23区なら「タクサポ」

掲載件数日本一の「タクシー求人サイト転職道。Com」

㈱日本総合ビジネスという会社が展開する、国内最大のタクシードライバー転職サイト。北海道から沖縄までドライバー求人を網羅しており、常時約2000人の求人数を把握しているそうです。“タクシー転職サイト界のマイナビ”と言う異名がある反面、“看板に偽りあり”のブラックタクシー会社の求人まで扱っているケースも多々あると情報アリ。ただ、情報収集には使えるサイトです。

タクシーの転職は転職道.com

福利厚生に厚い会社紹介。地方の希望者は要チェックの「タクQ」

http://www.taxi-qjin.com/
㈱しごとウェブが展開。掲載数は“転職道.Com”より落ちるが、福利厚生が自慢の中小タクシー会社を多数紹介。加えて東京・宮城・福岡など、近年タクシー利用需要が急増しているエリアの求人に強いのが特徴。

取材内容がしっかりしており、信頼度はかなり高いと思います。さらに、地方から東京などのタクシー会社へ就職が決まった場合、北海道&沖縄を除いて、条件はあるもの交通費+宿泊費を出してくれるのもおすすめできる理由の一つです。

何と専任コンサルがサポートする「ドライバーズワーク」

http://www.drivers-work.com/
求人数は大手2社に比べると少ないが、会員登録して求人情報の配信を希望すれば、何と専任コンサルがついてくれて転職完了までサポートしてくれるオマケがついてきます。シングル家庭の方や中高年・シニアの方々など、1人で転職活動は難しいという方には持って来い。タクシー運転手だけでなく、役員運転手運行会社などの求人もあるのが特徴です。

以上が、私が見る限り「使える!」と思ったサイトですね。
その他、地域の会社なら、地域限定の就職誌(フリーペーパーの類)などにも掲載されていますが、どの媒体から運転手になるにしても、給料だけで決めないように注意したいものです。給料面だけに惹かれて運転手になった人のほとんどが後悔をします。

また、あえて言わせてもらえば、こうした媒体を使うより最も効果があるタクシードライバー転職最強の媒体は、縁故紹介です。

あなたの周りの友人にタクシー運転手の方が居たら、是非相談してみましょう。「二種免許を持っていない」などの心配はあると思いますが、まずは相談から。女性も受け入れていますし、「英語ができる」などのスキルがあれば友人も会社に紹介しやすくなります。

多かれ少なかれ、各タクシー会社では、縁故入社を受付けていますし、あなたが入社出来ればあなただけでなく紹介した友人にも“報奨金”という名のお祝い金が支給されます。

だから、ドライバーの中には親子二代のドライバーや師弟関係があるドライバー同士というケースも多々見られます。会社も、縁故紹介ならある程度ハードルを低くして見てくれるので、入社しやすいという利点もあります。この話も、ぜひ活用してみて下さい。

3.会社選びの上で、最も気を付けるべき内容とは?

私が今回の話の中で、最も力を入れて話をしたいのはこの章です。
実は数年来、元タクシー会社の社員と会社の間で、就業条件や賃金制度を巡って、裁判や調停に持ち込まれるケースがかなり出ているからです。

2,3年前「東京エムケイタクシー」のドライバーが、賃金制度を巡って一斉に会社を訴えた出来事が世間を騒がせたと思います。エムケイと言えば、営業車両に高級車を利用し、都内~成田間利用者をほぼ100%抑え、ドライバーの月収が70万以上と豪語していた会社。当然人気だったわけですが……

裁判沙汰の話の中で分かった東京エムケイタクシーの実態

  • 車両はドライバーが購入したことにされ、車両費(ローン)を召上げ
  • 制服代(上下で10万とか)も、月々給与からピンハネ
  • 車両の自賠責保険は、相番と折半で加入(ヲイヲイ(汗))
  • もちろん燃料代も自腹……

そんな訳で額面は70万あった給与も、ピンハネの結果僅か20万足らずとなったエムケイのドライバーは、一斉に「詐欺だ!」と訴えた訳です。そりゃそうでしょう。想定していた年収にはるか及ばないのですから。エムケイは、その後収入面でドライバー募集広告を出すのは殆ど無くなりました。

これからタクシー運転手に転職しようとする皆さんには、会社選びで失敗や後悔をして欲しくはありません。そこで「いい会社」と「悪い会社」の見分け方について詳しくお話ししたいと思います。

どんな会社が「いい会社」?「悪い会社」?

求人

やたら「稼げる事」を強調する会社は、候補から外すか選択肢の最後に

タクシードライバーになって、一番の興味は稼ぐ事でしょう。どうしても給料面ばかりに目が……。しかし、運転技術や地理&道路状況が全くド素人から始めるのですから、そんなすぐ1日10万稼げるようにはなりません。時間を掛け、年相応に稼げる様になるのが、ドライバーです。スタート当初からそんなに稼げているなら、私は当の昔にローンや借金を返し終わっていますよ(笑)。“真面目にコツコツ、気が付けば稼げる様にします”という姿勢を示す会社がおすすめ。そういう会社なら、ある程度信用してもいいでしょう。

通勤時間は出来るだけ1時間以内or乗り換え1回で行ける会社に

タクシー会社の中には、“早番”と“遅番”を月の勤務の可中で交互に入れてくるケースの会社も少なくありません。遅番ならゆったり出勤なのですが、早番ともなれば、朝5時半(!)と言う会社もあります。そういった場合、通勤手段の確保も大事ですが、勤務先までちゃんと通えるか?という点が問題となります。

出来れば……車・バイク・チャリンコを除き、電車やバスの場合は1時間以内で着く&最悪乗り換え1回で職場に到着……と言う会社を選びましょう。通勤に無理があると運転はしんどいです。きつそうなら遅番固定が可能か聞いてみるのもいいでしょう。

福利厚生に力を入れている会社は、優先して当たる事

最近、“ウチは寮が自慢”とPRするタクシー会社が増えています。東京都区内エリアで言えば、チェッカー傘下の“東京ヤサカ”や日本交通傘下の“飛鳥交通第五(羽田営業所)”など。とくに、飛鳥第五は木更津に約200人収容の男子独身寮(写真)があります。運転手は会社のバスを使い、毎朝アクアライン経由で出勤。勤務終了後、再びバスで木更津の寮へ帰ります。HPを見たのですが、至れり尽くせり。荷物一つで飛び込めます。変な言い方ですが、給料面以外のドライバーへのサービスが良い。

上記の通り、最近のタクシー会社は福利厚生の充実度を競って募集をかけるケースが増えています。とてもうれしい事ですね。こういう会社は、優先的に会社説明会を受けてみましょう。

えっ、あなたは何故今の会社に決めたかですって……あっ(汗)、本当の事を言えば、社屋屋上にある大浴場が気に入っただけの事で(爆)。

それと言い忘れたので言っておきますが、加入年金は厚生年金&加入健康保険は社会保険がmust。100人未満の会社なら厚生年金にプラスで中退共(中小企業退職金共済)加入の会社なら、間違いはありません。

4.まとめ

  • タクシードライバーに転職するに当たって“自分の生活状況の把握”と“タクシーギョーカイの慣習”を知っておこう。
  • タクシードライバーに転職するにあたり、活用出来る4つのWEB媒体がある。しかし、現職運転手の縁故紹介ほど最強の媒体はない。

タクシー会社を選ぶうえで気を付けるべきことは、

  1. 年収面ばかり強調する会社は危険。
  2. 通勤時間は、勤務シフトとの絡みで重要。出来るだけ1時間以内の会社が良い。
  3. 福利厚生がしっかりしている会社は、選択肢の最有力候補とすべし。

以上、後悔しないよう覚えておいてください。


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堀瑞 勤
今年6年目の乗務員生活を謳歌している現役タクシードライバー。1967(昭和42)年生まれ。2013(平成25)年日本交通系タクシー会社のドライバーとなる。黒タク資格&スリースター(最上級乗務員)資格所有。