タクシードライバーへの転職に興味がある人の中には、

「タクシードライバーって道を覚えたり接客をしたり…なんだか大変そう」
「未経験からタクシードライバーになるのは難しいのだろうか?」

と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、タクシードライバーになるのは難しいと言われる理由とその実情、仕事をする上で知っておきたいポイントなどをご紹介します

具体的な内容は以下の通りです。

・タクシードライバーが難しいと言われる理由
・タクシードライバーの接客のコツ
・さまざまなトラブルへの対処法
・タクシードライバーは未経験者でも始めやすい理由

現在タクシードライバーへの転職を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

タクシードライバーが難しいと言われる理由

タクシー

タクシードライバーが難しいと言われる主な理由は、以下の5つです。

1.安定して稼げるまでが難しい
2.道を覚えるまでが難しい
3.生活リズムが崩れやすい
4.ある程度の運転技術が必要
5.接客が難しい

ではそれぞれについて解説します。

安定して稼げるまでが難しい

タクシードライバーは「安定して稼げるようになるまでが難しい」と言われています。
このように言われる理由として、給与体系に「歩合制」が取り入れられていることが大きく関係しています。

歩合制とは、個人が営業で売り上げた金額に応じて給与が変動する給与体系のこと。営業で売り上げるほど給与も上がるため、収入アップさせやすいのが大きなメリットですが、売上が低ければその分給与も下がることになります。
よって、運転技術や稼ぐためのノウハウがしっかり身につくまでは売上を上げるのが難しく、安定して稼ぐのが難しいのです。

道を覚えるまでが難しい

お客様を目的地まで送り届けるのが仕事であるタクシードライバーにとって、道を覚えるのは仕事の基本。しかし、多くのドライバーは道を覚えるのに苦労しています

道を覚えるには、地図を読んだり実際に走行したりして覚えるのですが、そう簡単には覚えられません。何度も地図を読み、繰り返し同じ道を走ってようやく道を覚えるのです。休日にも自家用車で営業エリアを走行し、道を覚えるドライバーもいます。

生活リズムが崩れやすい

タクシードライバーの基本の勤務形態は「隔日勤務」です。隔日勤務では、朝から翌朝まで働き、翌日は休みをとります。また、出勤日である「出番」と出勤日翌日の休日である「明け番」2回繰り返したあと、公休を1日取ります。

このように、毎日決まった生活リズムで過ごすことができないため、生活リズムが崩れやすく、体調不良を起こす人も多いのです。続けるうちに隔日勤務の生活に慣れ、不調をきたすことなく生活できるようになりますが、慣れるまで続けることが大変です。

ある程度の運転技術が必要

タクシードライバーは接客業です。ただ運転するだけではなく、車内でお客様が快適に過ごせるような運転を心がけなければなりません。

そのためにはある程度の運転技術が必要です。例えば滑らかなハンドリングやソフトな発進・停車など、心地よく乗車してもらう運転技術を身につけるにはそれなりの努力が必要です。

接客が難しい

タクシーにはさまざまなお客様が乗車します。接客業であるタクシードライバーは笑顔や丁寧な言葉遣いはもちろん、一人ひとりに合った対応をしなければなりません。

以下のようなお客様の場合は、特に注意深い対応が必要です。

・急ぎのお客様の場合
・外国人のお客様の場合
・酔っ払いのお客様の場合

では、それぞれどのような点で接客が難しいのかご紹介します。

急ぎのお客様の場合

急ぎのお客様の場合、最も早く到着できるルートを選択し、道に間違うことなく辿り着かなければなりません。道を間違うなどのタクシー運転手側のミスで到着時刻に間に合わなかった場合、クレームが入る可能性もあります。

また、お客様が焦っているとドライバーも焦りがちです。ドライバーが焦っているとお客様に不安を与えてしまいますし、道を間違ったり、事故を起こす可能性もあるでしょう。

お客様が急いでいても、ドライバーは慌てず落ち着いて対処しなければならないのです。

外国人のお客様の場合

外国人のお客様の場合は言葉が通じないかもしれません。そんなとき、日本語以外の言語がわからないと仕事ができず困ってしまうことがあります。

特に都市部や観光地にはさまざまな国の人が訪れるため、言葉が通じない外国人に会う確率が高いです。最低限、目的地だけでも聞けるように準備しておく必要があります。

酔っ払いのお客様の場合

夜間は飲み会帰りでタクシーを利用する人も多く、酔っ払ったお客様を乗せる機会があります。

酔ったお客様は会話が成り立たず目的地を聞けなかったり、車内で吐いてしまったり、対応が難しいケースが多いです。特に泥酔状態の場合はトラブルになる可能性もあるため注意が必要です。

また、車内で急性アルコール中毒を起こしてしまうことも考えられますので、飲酒しているお客様はしっかり見守らなければなりません。

タクシードライバーの接客のコツ

タクシー

タクシーにはさまざまなお客様が乗るため、一人一人に合わせた対応を取ることが大切です。

では、特に対応に困りやすい以下の3パターンについて、接客のコツをご紹介します。

・外国人のお客様
・酔っ払いのお客様
・運転中に寝てしまったお客様

それぞれどのようなコツが必要なのかみてみましょう。

外国人のお客様

外国人のお客様は日本語がわからない人が多いです。そこで、タクシードライバーとしては、最低限目的地を聞くために必要な会話ができるようにしておく必要があります。

特にたくさんの外国人が訪れる、都市部や観光スポットが多い地域で働くドライバーは、いくつかの言語で目的地の聞き方をメモしておきましょう。

酔っ払いのお客様

飲酒しているお客様を乗せる際は、こまめに話しかけるなどして意識状態を確認し、意識はあるのか、嘔吐しそうかどうかなどをみながら対応しましょう。

自分で対応しきれない場合は会社へ連絡をして指示を仰ぎます。大きなトラブルや生命に関わる事態には警察や救急車を呼ぶなどして、冷静に対処しましょう。

運転中に寝てしまったお客様

お客様が寝てしまった場合、目的地に到着したら声かけをして起こします。このとき、お客様に触れてはいけません。特に男性ドライバーの場合、女性客に触れることでトラブルになる可能性もあるため注意が必要です。

また、泥酔状態でなかなか起きず、自分では対処しきれない場合は会社に連絡を入れて指示を仰ぎましょう。

さまざまなトラブルへの対処法

タクシーを運転していると、さまざまなトラブルが生じる可能性があります。トラブルが生じた場合に備えて、焦らず最適な処置を取れるように適切な対処法を知っておきましょう。

ここでは、以下の3つのケースごとに対処法をご紹介します。

・道がわからないとき
・道を間違えてしまったとき
・お客様の希望の時間に到着できそうにないとき

ではそれぞれについて見てみましょう。

道が分からないとき

道がわからない場合、まずはカーナビで検索してみましょう。現在はほとんどのタクシーにカーナビが搭載されているため、道が分からなくても検索すれば、ほぼ問題なく目的地にたどり着けるはずです。

それでもわかりづらい場合は、オペレーターに連絡すれば教えてもらえる会社もあります

また、親切なお客様であれば教えてもらえることも。道がわからないことを隠して走行しても、到着時間が遅くなり料金が高くつけばお客様の怒りを買うことになります。正直に道がわからないことを伝え、道をお客様に聞いてみるのも一つの手段です。

道を間違えてしまったとき

道を間違えてしまったとき、まず冷静に最善の策を考えましょう。知っている道であれば、どのルートを辿れば復帰できるのかを考えます

知らない道であれば、お客様に尋ねてみたり、お客様に許可をとった上でどこかにタクシーを止めてナビで検索したり、会社のオペレーターに問い合わせたりしてみましょう

そして道がわからない場合と同様に、道を間違ったことをお客様へ伝え、謝罪することが重要です。道を間違ったことを隠して走行しても、あとで道を間違ったことが判明すればクレームにつながる可能性が高くなります。

道を間違ったとしても、真摯な対応を取ることで、可能な限りクレームを防げるでしょう。

お客様の希望の時間に到着できそうにないとき

お客様の希望時間に到着できそうにないときは、できる限り早めに到着時間が遅れそうな旨を伝えましょう。早めに伝えておくことで、お客様自身が何かしらの得策を取れるかもしれません。

また、到着時刻が遅れそうな旨を伝える際は理由を添えることが大切です。渋滞で遅れそうな場合でも、道を間違ってしまった場合でも正直な理由を伝え、真摯な対応を心がけましょう。

タクシードライバーは未経験からでも始めやすい職業

タクシー

タクシードライバーは未経験からでも始めやすい職業です。ではなぜ未経験者からでも始めやすいのか、その理由をご紹介します。

必要なのは第二種免許

タクシードライバーとして働くには二種免許が必要です。二種免許とは、タクシーやバスのような旅客車を運転する際に必要になる資格のこと。

二種免許を持っていないとタクシー運転手に転職できないと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、二種免許の取得は入社後で大丈夫です。また、二種免許の取得には通常20万円ほどの費用がかかりますが、多くのタクシー会社ではこの費用を負担しています。

そのため、二種免許を持っていない未経験者でも安心してタクシー運転手を目指せるのです。

ただし、東京・神奈川・大阪の一部の地域では地理試験への合格も必須です。地理試験も二種免許同様、入社後におこないます。社内で試験対策もしてもらえるので、未経験者でも安心してタクシードライバーを目指せます。

新人研修が充実している

多くのタクシー会社では新人研修が充実しています。未経験から始た場合、わからないことばかりで不安に感じることも多いでしょう。しかし、新人研修で運転の仕方や接客、タクシーメーターの使い方など丁寧に教えてもらえます。

実際に、先輩ドライバーにフォローしてもらいながら練習を行えるため、不安を解消できるでしょう。

未経験からタクシードライバーになっている人は多い

タクシードライバーは、他の職種からの転職者が多い職業です。そのため未経験からタクシードライバーになっているがほとんど。それでもしっかり稼いで、長年活躍しているドライバーはたくさんいます。

未経験からタクシードライバーを始めるのは不安だという人もいるでしょう。しかし、多くのドライバーが未経験から始め活躍しているのです。不安に思う必要はありません。

まとめ

タクシー

タクシードライバーは未経験から挑戦するのは難しいように感じるかもしれません。しかし、コツを知っておくことで安定した収入を得られるようになりますし、道もしっかり覚えられます

また、運転技術や接客のコツも仕事を続けるうちに習得できるはずです。生活リズムが整いにくいとも言われますが、慣れれば問題なく仕事ができるでしょう。

そして、現在は働いているタクシードライバーは未経験から始めた人がほとんどです。未経験からで活躍している人はたくさんいますし、タクシー会社では未経験者でもチャレンジしやすい環境を整えています。

タクシードライバーの仕事は難しいと考え過ぎず、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。



<広告・PR>