「未経験でもタクシードライバーになれるのか」
「タクシーへの転職は難しいのか」

このような悩みをお持ちの方はいませんか。

私も同じような不安を抱えており、都内のタクシードライバーを目指して上京しました。未経験での転職は、不安で胸が張り裂けそうでしたが無事に転職できました。

この記事は、転職できた経験を活かし、おなじようにタクシー業界への不安をもつ皆さんの悩みを解消するために書きました。

ぜひ最後までご覧ください。

未経験からでもタクシードライバーになれる

結論から言うと、タクシードライバーは未経験でもなれます。
むしろ、未経験の方が歓迎されるほどです。

問題ない理由はズバリ「会社から手厚いサポートがある」という一点に尽きるでしょう。

私が入社した会社では、以下の研修がありました。

・二種免許の取得(2週間)
   ⇩
・地理試験の勉強(2週間)
   ⇩
・車内機器、チケットの使い方、
・接客(車イス対応、体に不自由があるお客様)
・実際に都内を走りながら現場の雰囲気を掴む(3週間)

研修は約2か月ほど続きました。
しかも、研修期間中でも給料が出たので金銭面でも助かりました。

もちろん、サポート体制は会社によって違います。
それでも他の会社でも手厚い研修はあるので、未経験でも私は自信をもって「問題ない」とお伝えします。

タクシードライバーに必要な資格とは?

必要な資格は、普通二種免許と地域によっては地理試験に合格していることが条件です。

詳しく紹介します。

普通二種免許

教習所で習う二種免許の特徴です。

・鋭角の切り返し

90度以上ある急な鋭角を練習します。
切り返しは3回までOKで、4回以上の切り返しや路側帯に乗り上げはアウト。

右・左どちらからでもスムーズにできるよう、何回も練習します。

タクシー

引用:那須高原合宿免許HP

決まった場所での停車

指定された場所で適切な停車ができるかの試験があります。

お客様から突然「止めてください」と言われますが、車両は駐停車禁止場所(バス停10m以内など)で停車できないからです。

まずは道路交通法を暗記します。
そして、路上で教官から「止まって」と指示されますので、スムーズに止まれるかどうかのテストです。

ただし、止まってはいけない場所でも「止まって」と指示されます、これは従わずに前後の適切な場所で止まります。

ドライバーは道路交通法は守るべきであり、適切な状況判断ができるかどうか試験されます。

タクシー

引用:那須高原合宿免許HP

他にも「転回」や「深視力検査」など一種免許にはない試験があります。

地理試験

二種免許の他に必要なのが、地理試験での合格です。

地理試験が必要な地域は

・東京23区
・神奈川の一部
・大阪市

と、限定されています。
この地域以外でタクシードライバーへの転職ならば必要ありません。

都内の地理試験の例を紹介します。

40問出題されるベーパーテストで32問以上の正解で合格です。
試験時間は60分、合格率は約50%と言われています。

テストは以下の内容です。

・幹線道路と主要交差点の場所(15問)
・主要施設名とその場所を組み合わせる(10問)
・施設と区(もしくは市区名と町名)を組み合わせる(10問)
・乗車地から降車地までの最短で通過するべき交差点(5問)
・首都高速、もしくは施設と駅を組み合わせる(10問)

都内を6エリアに区切り、テストはどこか1つのエリアが出題されます。
どのエリアが出るのかは、当日まではわかりません。

地理試験対策も、入社してから研修があるでしょう。
一発合格めざしてください。

次はタクシードライバーになる流れを紹介します。

タクシードライバーになるまでの流れ

実際に、私がタクシードライバーになった例を紹介します。

①まずタクシーに関する情報を集めた
⇒働き方、給料、今後のキャリア、休みのとりやすさ、地理の覚え方など。
ブログやYou Tubeも参考にしました。

②気になる会社をピックアップ
⇒自分で調べた会社には直接連絡をしました。
さらに、タクシー転職サイトに登録して紹介された会社も面接しました。

※必ず複数の会社を面接することを強くお勧めします。
タクシードライバーの成功の鍵は「会社選び」です。

③面接
⇒一般的な面接と変わりません。
大手企業は二次面接もありましたが、多くは一次面接のみです。
性格の適正検査や、当日に運転スキルを試された会社もありました。
家族の同意や、歩合制への理解があるのかを心配していた会社が多かったです。

④内定
内定を頂いた3社に絞り込みました。
最終的な決め手は「社内の雰囲気」と「ガス(ガソリン)と洗車をどこでするか」の2点です。

後者は人事担当者からアドバイスされました。

「ドライバーは日々の業務が終わると、ガスを満タンにして洗車の作業をしますが、その環境も大切だよ」

「ガスステーション」が会社近くにあるか、遠方なのか。
洗車も室内なのか、屋外なのかで売上も快適さがまったく違いました。

私が選んだ会社は、敷地内でガス入れできるのでムダな時間がなく、さらに室内で洗車できるので夏冬でも快適でした。

このアドバイスは参考になりましたので、参考にしてください。

やはり会社選びが最も重要!

タクシードライバー転職への成功のカギは、何と言っても会社選びです。
一度入社すると異動や変更はなかなかできません。

以下の点を参考にしてください。

保証制度がある

「保証」といっても、未経験の方はピンとこないでしょう。

以下の事例が発生した際はお金がかかりますが、会社がどれだけ保証してくれるのかということです。

・事故を起こした
・交通違反を犯した
・ロングを乗せた帰りの有料道路代
・帰庫が遅れそうな時の有料道路代

以上の点は会社が負担しなければいけない、という義務はありません。
基本的にはすべて自己責任です。

しかし会社が保証してくれる金額もありますので、面接時に確認してみましょう。

知名度がある程度高い

タクシー未経験であれば、大手をお勧めします。
保証面や研修制度などが、安定しているという理由からです。

都内の場合は、大手ほど専用の乗り場が多いので営業しやすいです。
さらに大手専用のチケットもあるので、お客様も選んで乗車される可能性が高まります。

無線配車も大手ほど強い傾向がありますので、売上も上がるでしょう。
自分の腕1つで稼ぐ職業ではありますが、会社の実力が優位である場面はたくさん感じられました。

研修制度が充実している

未経験ならば、研修制度が手厚い会社を選びましょう。
研修の内容と金銭面の手厚さが重要です。

特に金銭面の手厚さは、大変ありがたい制度です。
入社後の数ヶ月は給料が保証されていたり、二種免許取得が会社負担であったりします。

生活を安定させる金銭面の手厚さがあれば、仕事にも専念しやすいでしょう。

家から会社へのアクセスの良さ

家から会社へのアクセスの良さも大切です。

タクシー会社は台数を多く保有するため、駅から離れた場所に建ちます。
そのため、駅までの送迎バスも用意されている会社もあるでしょう。

車通勤は事故の恐れがあるので、禁止されている可能性があります。

また、通勤手当が出るかも確認すべきです。
通勤手当は一切負担してもらえない会社が多いので、出る会社は条件として恵まれています。

二種免許費用を免除してくれる

未経験であれば、二種免許を持っていない方が多いでしょう。
そこで、取得費用を会社が負担してくれるのかは、金銭的にかなり負担が減ります。

負担してくれる場合、返済義務がないのかを確認しておきましょう。
具体的には「入社してから2年経過すれば返金の必要なし」などです。

思わぬ事故でタクシーを辞めざるを得ない環境になってしまったときに、取得費用を求められて問題が起きないようにしましょう。

最後に、タクシードライバーとしての心構えも紹介します。

タクシードライバーになる前に心掛けておくこと

タクシードライバーの環境は、他の職業とは異なります。
特殊な環境を楽しいと思えるかどうか、転職前に確認しておきましょう。

基本的に1人で取り組む仕事

タクシードライバーは、仕事中は基本的に1人ぼっちです。
隣に誰もいません、信じられるのは己の腕と判断と経験という世界です。

他の職場のように「困ったから誰かに聞こう」とか「次はどうすればいいか指示を待つ」という思考では務まりません。

時間管理や仕事の進め具合、各種トラブルも、基本的に1人で解決していく必要があります。これを「1人だから気楽」と思えるか「心細い」と感じるかは人それぞれですが、適正があるのは前者でしょう。

自分のやるべきことは、すべて自分で取り組む姿勢が必要です。

タクシードライバーは決して簡単に儲けられる職業ではない

タクシードライバーは、楽に儲かる仕事ではありません。

お給料は「歩合制」ですので、売上げた分だけ給料が上がっていく仕組みです。裏を返せば、自分が怠けて売上げがないと、給料も下がってしまいます。

今はやる気がある方も、そのやる気は継続するでしょうか。
誰だって体調が悪いときもありますし、個人的なトラブルで集中できない日もあります。

しかし、そんなときも給料は保証されていません。
夏の暑い日も冬の寒い日も、走って売り上げた分が給料です。

決して楽に稼げる仕事ではありませんが、稼げた時のやりがいは大きいです。

意外と身体に負担がかかる

「タクシーは、ずっと座っているから楽」という考えがあれば、考えを改めてください。

1日中座っていると腰への負担が大きくかかります。
金銭のやり取りで腰をひねり、荷物の上げ下げも腰への負担がかかります。

実際に、腰痛で辞めていく仲間も何人もいました。

座布団をひいたり、定期的に体を動かすという対策がありますが、負担は無くならないでしょう。

さらに交通ルールを守るべく、目も酷使します。
売上をあげるのに試行錯誤して、精神的にも負担があります。

思った以上に負担がある職業、それがタクシードライバーです。

お客さんとのトラブルが発生することもある

お客さんとのトラブルはタクシーにとって尽きものです。
私も多くのトラブルを体験しました。

・いつもと同じ距離なのに料金が違う
・自分の思っていた道と違うコースを走られた
・時間に間に合わないから、料金は支払わない
・酔客や寝込み客への対応

基本的なトラブル対処法は研修で教えてもらえますが、すべての現場で思い通りにいくとは限りません。

トラブルは日常的にあると考えておきましょう。

まとめ

この記事は、実際の転職体験を元に書きました。

結論としては、未経験者でもタクシードライバーに転職しやすいと言えます。
手厚いサポートがある会社が多く、未経験者には優しい職業です。

さらに、1人で稼いでいく醍醐味を感じられますし、お客さんから「助かったよ、ありがとう」という感謝の声が多い仕事です。

また、社会的にも必要とされており、ある程度の年齢を重ねるまで続けられる仕事の1つでしょう。

丁寧に会社選びをして、素晴らしいタクシー会社に出会えることを願っています。



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