何の仕事においても新人、1年目は業務に不慣れで失敗をたくさん繰り返すものです。当然、タクシー運転手でも同じように失敗や間違いを繰り返してしまいます。 タクシー運転手の失敗で言うと、運転することが仕事のため、交通事故が交通違反発生しやすくなってしまうのです。 そのような失敗を少しでも減らすために、入社1年目のタクシー運転手に知っておいてもらいたいことが5つあります。 今回は、次の5つを1つずつ解説していきたいと思います。

  【入社一年目のタクシー運転手が知っておきたい5つのこと】
1.事故・乗務員1年目は9割起こす
2.初めは必ず道を間違える
3.交通違反に注意する
4.クレーマー対応
5.銀座地区の営業方法(都内のタクシー運転手のみ)

1年目のタクシー運転手が知っておきたい5つのこと

1、事故・乗務員1年目は9割起こす

大手タクシー会社が出している統計によると、乗務員になって1年以内に事故(有責事故)を起こす確率は9割だそうです。

なぜ、1年以内に事故を起こす人が多いのでしょうか? 理由はいくつかあります。

【理由1】そもそも東京の道に慣れていない。

道に慣れていない事が、ドライバーにとって常に不測の事態の連続です。
それに加え運転が仕事になりますので、長時間運転が集中力を鈍らせます。

売上の高い乗務員に限っては乗務から3年経つと事故が一気に0に近づくという統計も出ているので、「慣れる」ということは運転を仕事にする人にとっては重要なことだと言えるでしょう。
運転業務に慣れるまで数をこなすことが大切です。

【理由2】よそ見運転

タクシー運転手は運転しながらタクシーに乗りたい人を見つけなければ売上を増やすことはできません。
お客様を探しながら運転する必要があるので、常によそ見運転が事故を誘発します。
そう考えるとタクシー運転手はなかなか器用な仕事をしていますよね。

空車の場合、法律的に常に左側を走ってなければならないので、左側に寄せている駐車車両をかわしながらの運転も多いのでそれだけ注意力が必要です。それが面倒だからと言って、中央車線寄りに走っていると、売上を落としやすくなってしまいます・・・。

タクシー運転手として働き始めた1年目だからこそ、売上を伸ばそうと必死にお客さんを探しているためよそ見運転が原因の事故を起こしやすくなるのでしょう。

2、初めは必ず道を間違える

 

とにかく新人の頃は道を間違えます。
お客さんは、タクシー運転手なんだから道を知っているものだと思って乗車してきます。最低限の情報を伝えて、電話を始めてしまうお客様もいるくらいです。

情報を細かく多く出してくれるお客さんだと大丈夫なのですが、電話中だったり複数人で乗ってこられたりして打ち合わせ中だったりすると、細かい情報を聞き出しづらいですよね。そこは勇気をもってきちんとコミュニケーションを取るようにしましょう。

道が分からない場合は、正直に分からないと伝え道を支持してもらいましょう。

3、交通違反に注意する

 

お客様の指示によるもので違反をしてしまうパターンと、自ら道路交通法違反をして、警察官のお世話になるパターンがあります。

お客様の指示による違反は、違反とわかっていないで指示してくる(一方通行の路地なのに『ここに入って』等)場合があります。支持されることを鵜吞みにして従うのではなく、毎回自分自身での判断を行うようにすべきです。自分の身を守りつつ、お客さんと上手くコミュニケーションを取るようにしましょう。

4、クレーマー対応

 

慣れなのですが、クレーマー的な存在は当然いるのです。色んなタイプのクレーマーがいます。
運転操作(ハンドリング操作やアクセル操作)、接客態度、走行スピード、走行ルート、言葉遣い、料金について、到着時間、ドアの開閉時にわざと手や足を挟まれる、新人乗務員いじめ、、、etc

上記以外にも様々な事について、クレームをつけてくるお客様がいます。乗務経験の浅いうちにも事前に防ぐ方法はありますので、下記を参考にお願い致します。

言葉遣い→これは勉強が必要です。
接客態度低姿勢で明るく行けば大丈夫です。横柄で暗いのは苦情の原因です。
走行スピード→法規通り、急ぎの場合はプラス10km/h以内で大丈夫です。もしお客様が何か言おうものなら、低姿勢で毅然と応対しましょう。
走行ルート→基本通りお客様に確認しましょう。道がわからなければ、正直にお客様に申し出て教えてもらいましょう。知ったかぶりは禁物です。
料金に自信が無ければ…→いつも通りの値段で大丈夫。と伝えましょう。 到着時間→道路事情もありますので、プロドライバーとして、安全の範囲内で努力する事。
ドア開閉時→よく直視してください。見てれば防げます。

5、銀座地区の営業方法


タクシー業務適正化特別措置法に触れない営業ができれば良いのですが、それに引っかかった営業を指導員に現認された時点で指導を受けます。

そうすると営業所の点数と、乗務員証の点数が引かれてしまいます。自分自身が銀座で営業をするつもりが無くとも、実車でお客様に銀座に連れて行かされる場合があります。東京でタクシードライバーをやるなら、銀座地区のルールを覚えるのは必須です。


引用:公益財団法人 東京タクシーセンター 「銀座乗車禁止地区」

補導員は頻繁に見回りを行っていますので、甘く見ない方が良いです。

銀座以外にも、もちろん乗車禁止地区はありますので、次の東京の乗車禁止地区の詳細をご覧ください。
タクシー乗り場等適正運営推進制度規制地区一覧表

まとめ・1年目の働き方は大事

5つを心にとめて乗務しましょう。

以上、新人運転手が気を付ける5つのことでした。

普通の会社員と異なり、仕事中は一人なのでタクシー運転手は社内の人間関係を気にすることはありません。しかし、事故や違反を起こしてしまった場合に会社に居づらくなり、退職というケースはたくさんあるのが事実です。

新人で不慣れゆえのミスは仕方がないかもしれませんが、運行管理者から期待してもらえる新人かどうか、働きぶりは見られるかと思います。5つを心に留めて、運行管理者ともいい関係を築くようにしてください。



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