タクシードライバーになると、覚えなくてはいけないことがたくさんあります。

転職ならなおさら、前職で培った経験の他にタクシーの車両の事、接客マナー無線の使い方、目標の立て方や健康管理など、思いのほか約束事や規定があります。

その中でも重要なのが交通規則。違反すれば本人にペナルティが来るだけでなく、所属しているタクシー会社にもペナルティが。タクシーは公共の交通機関として、安全にお客を目的地まで運ばなくてはならない義務があります。そのため交通ルールを守らないと、会社は安全運行管理項目の最高速度違反及び駐停車違反の項目にチェックが入ることになります。

記憶力に自身が無くても語呂合わせで楽々覚えてしまいましょう。自動車教習所でも使われているので覚えやすいですよ。

覚えにくい駐車禁止場所

タクシー

どんなベテランドライバーでも、駐車禁止場所をスラスラいえる人はなかなかいません。それどころか加齢による記憶力の低下で忘れることも。

これを見ている方もおとといの夕飯を言えますか?昨日はかろうじて思い出しても、おとといとなるとかなり難易度が上がります。余談ですが、食中毒になると、保健所で一週間分の食事を聞かれます。

このように記憶はあいまいな物でいっぺんにたくさん覚えるのは至難の業。ですが覚えられないではタクシーの運転手は務まりません。そこでラクちん簡単に覚えられる語呂合わせで頭にスルッと入れてしまいましょう。

まず駐車と停車は何が違うのか?

タクシー

駐車はエンジンを止めて、停車はハザードを付けるといいなんて素人考えの方はいませんよね。自動車の運転免許を取る時に学科試験にも出てきます。二種免許をこれからタクシー会社の負担で取得するならもちろん覚えたい項目です。

駐車・・・車が継続的に停止の状態(客待ち、荷待ちによる停止。5分を超える荷物の積み下ろしのための停止)運転者が車から離れ、すぐに運転できない状態での停止停車・・・人の乗り降りのための停止(5分以内の荷物の積み下ろしのための停止)運転者がすぐに運転できる状態での短時間での停止

上記を比べてみると、5分以内かそれ以上かで違ってくるようです。引っ越し業者のトラックは駐車、コンビニや宅配業者のトラックは停車といったところでしょうか。特に郵便配達のバイクを見ると早いですよね。

駐車禁止場所の覚え方

駐車禁止場所は次の通りです。

・「駐車禁止」の標識や表示のある場所
・火災報知器から1メートル以内の場所
・駐車場、車庫などの自動車専用の出入り口から3メートル以内の場所
・道路工事の区域の端から5メートル以内の場所
・消防用機械器具の置き場、消防用防火水そう、これらの道路に接する出入り口から5メートル以内の場所
・消火栓、指定消防水利の標識が設けられている位置や、消防用防火水そうの取り入れ口から5メートル以内の場所

語呂合わせ

『出口さん 交渉後 買い』→デグチ3 コウショウ5 カ1
デグチ=駐車場、車庫の出入り口
3=3メートル
コウ=工事現場
ショウ=消防関係
5=5メートル
カ=火災報知器
1=1メートル

これに、駐車禁止の標識を足すとばっちりです。

駐停車禁止場所の覚え方

駐停車禁止場所は次の通りです。

・「駐停車禁止」の標識や表示がある場所
・軌道敷内(※鉄道や電車の線路内)
・坂の頂上付近や勾配の急な坂(上りも下りも)
・トンネル(車両通行帯があってもなくても)
・交差点と、その端から5メートル以内の場所
・道路の曲がり角から5メートル以内の場所
・横断歩道や自転車横断帯と、その端から前後5メートル以内の場所
・踏切と、その端から前後10メートル以内の場所
・安全地帯の左側とその前後10メートル以内の場所
・バスや路面電車の停留所の表示板(標示柱)から10メートル以内の場所(運行時間中に限る)

語呂合わせ

『校長危篤 5歳のコマオ 10年不安定』→コウチョウキトク 5サイノコマオ 10ネンフアンテイコウ=こう配の急な坂
チョウ=頂上付近
キ=軌道敷内
トク=トンネル
5サイノ=5メートル
コ=交差点
マ=曲がり角
オ=横断歩道や自転車横断帯
10ネン=10メートル
フ=踏切
アン=安全地帯
テイ=停留所

これに駐停車禁止の標識を足すとばっちりです。

追い越し禁止場所の覚え方

追い越し禁止場所は次の通りです。

・標識により追い越しが禁止されている場所
・道路の曲がり角付近
・上り坂の頂上付近
・こう配の急な下り坂
・トンネル(車両通行帯がある場合を除く)
・交差点と、その手前から30メートル以内の場所(優先道路を通行している場合を除く)
・踏切と、その手前から30メートル以内の場所
・横断歩道や自転車横断帯と、その手前30メートル以内の場所(追い抜きも禁止)

語呂合わせ

『まことの 免許30日 交付』→マコトノ 免許30日 コウフマ=曲がり角付近
コ=こう配の急な下り坂
ト=トンネル
ノ=上り坂の頂上付近
免許30日=30メートル
コ=交差点
オ=横断歩道や自転車横断帯
フ=踏切

これに標識を足すとばっちりです。

徐行しなければならない場所の覚え方

徐行しなければならない場所は次の通りです。

・「徐行」の標識があるところ
・左右の見通しがきかない交差点(信号機などに寄る交通整理が行われている場合や、優先道路を通行している場合は除く)
・道路の曲がり角付近
・上り坂の頂上付近
・こう配の急な下り坂

語呂合わせ

『曲がり角 下って見とこう 長女の 女高生』→マガリカド クダッテミトコウ チョウジョノ ジョコウセイ

語呂合わせ

マガリカド=曲がり角付近
クダッテ=こう配の急な下り坂
ミトコウ=見通しの悪い交差点付近
チョウジョノ=上り坂の頂上付近
ジョコウセイ=徐行の標識がある場所

徐行しなければならない場所の他、徐行しなければならない場合もあります。許可を受けて歩行者用道路を通行するとき(お祭りの準備などで普段入らない場所を通行するときや、公園内の巡回等)交差点で左折、右折するとき、ぬかるみや、みずたまりの場所を通行するときなどです。

それ以外にもまだまだ条件があります。何処でもむやみに徐行することはありませんが、そばに人がいる時やスクールゾーンの側など、徐行の標識が無くてもすぐに止まれる速度に落としましょう。

まとめ

タクシー

これらの語呂合わせを上手く覚えてゆくゆくは、優良運転者表彰をもらえるといいですね。

タクシー会社の中には、無事故表彰や個人売り上げ表彰の様に報奨金の出る表彰を取り入れている会社があります。

地理試験やこどもタクシーの資格取得のスキルアップの他に道路運送法などに問題がなく、接客態度が良好で他の運転手の模範となる運転手を優良運転者として表彰してくれるところがあります。

日々の駐停車禁止場所をしっかり覚え交通ルールを順守し、効率的に目標をクリアしていきましょう。



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