タクシードライバーになるためには「第二種普通免許」が必要です。
この免許は利用者から直接料金をいただき車を走らせるバスやタクシー、代行などの運転手に必要な免許です。
第二種免許の適性検査の中には深視力の検査が必須となっており、合格できなければ免許を取ることができません。
今回は、深視力とは一体どのような能力なのか、どうすることで高められるのかについて解説していきます。
この記事の目次
深視力とは?
通常の視力検査では、片目ずつどの程度遠くまで見えるかについて判断するものですが、深視力は両目を使い、前の自動車や対向車との遠近感、狭い道路を走行する際の立体感、奥行きなどを捉える視力の一つです。
タクシー運転手にとって大切なのは、お客様が安心できる安全な運転ですよね。深視力が低下していると、事故を起こす危険性も高まります。事故を防ぐためにも深視力は欠かせない能力なのです。
深視力は加齢や疲労とともに低下する
深視力は加齢や疲労により低下することがあります。
加齢やストレスにより、涙液の分泌量が減少し目が乾きやすくなります。
さらに最近は、スマホやパソコンなど電子機器の普及により、無意識のうちにブルーライトを含む画面を見ていますよね。
すると、瞬きの回数も減り、目が疲れ、ゆくゆくはそれが視力の低下に繋がるのです。
しかし、トレーニングをしたり、目を休めたりすることで深視力低下を防ぐ効果もあるので、これからタクシー運転手を目指される方は日頃から意識して生活することをお勧めします。
日頃から目を疲れにくくし、疲れた時の対処法を知っていると今後も役立つはずです。
免許取得には深視力が必要|前日にできることとは
・寝る前にスマホを見ない
・対策として眼鏡をつくっておく
・早めに寝て早く起きる
十分な睡眠をとる
十分な睡眠をとることで、目を休ませることができます。
起きていると無意識にスマホやテレビを観るときなど、必ず目を使ってしまいますよね。
適性検査の前日には、十分な睡眠時間を確保し、万全の状態で検査に臨みましょう。
寝る前にスマホを見ない
寝る直前まで、スマホで調べ物をしたり、動画を見たりする癖がある人は多くいると思います。
寝る前にスマホを見るとうまく寝付けない場合や、睡眠の質を低下させることがあるため避けるようにしましょう。
目をホットアイマスクや蒸しタオルで温め、血行を良くし緊張をほぐしましょう。
また、目の周りや肩をマッサージすることで疲労を取ることもできます。
なるべくリラックスした状態で就寝しましょう。
対策として眼鏡をつくっておく
メガネ販売店でも深視力検査ができる店があるので、不安がある場合、事前に問い合わせてみましょう。検査をして深視力が低下している場合、専用のメガネを作り深視力を強制することもできます。メガネを作るのにお金がかかってしまいますが、今後安全な運転をするためにも必要になるはずです。
早めに寝て早く起きる
十分な睡眠を取れたとしても、試験ギリギリに起きたのでは頭もぼーっとし、目の調子もいいとは限りません。
早めに起き、体の調子を整えましょう。
目は遠くを見ると緊張状態が和らぐので遠くを見たり、目の運動をしたりするのもいいかもしれません。
深視力検査を受けるときのコツ
深視力検査は「三桿法 」という方法が取り入れられています。
両目で機械を覗くと縦に同じ長さの3本の棒が見えます。
その真ん中の棒が前後(手前と奥)に動くので、両脇の棒と同じ位置になるところでボタンを押し停止させます。
3回検査し、平均誤差が2cm以内であれば合格です。
機械から少し距離を置いて覗く
機械から少し離れることで、全体を見ることができます。
検査が始まる前に機械に顔を近づけたり、少し離したりしながら見えやすい位置を探しましょう。
3本のうち左か右の2本を注視する
3本全ての棒を見るのではなく、動いている真ん中と右か左のどちらかを見るようにしましょう。
その2本が同じ長さになったところで止めると検査も合格できるはずです。
・更新期間内なら受け直し可能
深視力検査は、2種免許更新の際にも必ず受ける検査です。
たとえ不合格であっても免許更新期間内であれば受け直すことができます。
そのため、免許更新の知らせが来たら早めに更新に行くことをおすすめします。
自分でできる!深視力のチェック方法
加齢や疲労で衰える深視力をセルフチェックする方法があります。
以下の5つの距離、長さを目視で考えてみましょう。
・天井から床までの距離
・机の端から端までの距離
・自分の膝から床までの距離
・人差し指の長さ
それらをメジャーなどで実際に測り、どのくらいの誤差か確認しましょう。
事前に何センチの誤差であれば正解とするか決めておくと良いでしょう。
いくつ正解できたでしょうか?深視力年齢は以下のようになります。
3~4問→40代~50代
0~2問→60歳以上
距離の感覚があまりない人にとっては結構難しいですよね。しかし、場所や物を変えたりしながら何度もチェックしているうちに距離がわかってくるはずです。
手を広げ両腕を横に伸ばした長さがおおよそ自分の身長くらいと言いますよね。長さの感覚がわからない人はそれを参考にして見てください。
自分の深視力をより正確に測りたいのであれば、前述したようにメガネ販売店で検査を受けることもできます。
また自動車学校で教習中の場合、検査機で何度でも練習できることもあるので確認してみてください。
深視力を鍛える効果的なトレーニング
深視力を鍛えるトレーニング方法をご紹介します。
簡単なものばかりなので、仕事の合間や寝る前などにやって見てください。
日頃から継続することにより、深視力の低下を防ぐこともできます。
タクシー運転手になってからも、自分の深視力が衰えていないかどうか定期的にチェックするようにしましょう。
・腕を伸ばして目の高さにおいた人差し指を、鼻方向だけではなく360℃動かし、それを数分間注視し続けます。
・深視力のセルフチェックでも行った方法です。身近にあるものの距離や長さを推測し、実際に測ってみるというものです。
・部屋にあるものの推測 部屋にあるものの位置を把握し、対象物を決めましょう。目を瞑ってそれが正面に来たと思ったところで目を開け、対象物に素早くピントを合わせます。
まとめ
タクシードライバーに必要な深視力について解説しました。
深視力は試験に合格することが目的ではありません。
お客様を乗せて運転するにあたって、より安心で事故のないことが一番です。
適性検査に合格できて安心するのではなく、低下していくということを頭に入れながら、トレーニングや生活面で目を大切にしていき行きましょう。