画像引用:ヤサカタクシー ホームページ
タクシードライバーをイメージすると、スーツのようなきちっとした制服を着ている姿が浮かびますよね。
タクシードライバーは会社によって必ず制服が用意されています。
運転して人を目的地まで送り届けるだけの仕事なのに、果たして制服は必要なのでしょうか?
今回は、タクシードライバーの制服事情についてご紹介します。
この記事の目次
何故ドライバーは制服を着るの?制服着用までの経緯とは
タクシードライバーが出勤すると、必ずやる事は「制服に着替えること」です。
今どき、学生でさえ服装は自由と言うところが増えているのに、周りから見れば少々奇異に見られますよね。
しかし、もしもあなたが停めたタクシードライバーのが、だらしない恰好や派手でヤクザみたいな恰好をしていたらどうでしょう・・・?少し不安になってしますように、目的地まで送ってもらうタクシードライバーの格好には、多かれ少なかれ気にしますよね。
まして行く場所が、冠婚葬祭絡み(高級ホテルや斎場)だったら、尚更気にしませんか。
そこで今回は、タクシードライバーと服装の関係についてお話しします。
① タクシードライバーは、なぜ制服を着るようになったのか?
今では当たり前の光景ですが、タクシードライバーは制服を着ています。
当たり前と言えばそうですが、何故そうなのか?理由を考えたことはありませんか。
制服の始まりについては諸説ありますが、前述の通り、タクシーが冠婚葬祭に広く使われる様になったのが最も有力です。
冠婚葬祭の送迎は従来ハイヤーなどが主流でしたが、台数が少なく下手をすれば半年以上前から抑える必要が。加えて大型の外国車がほとんどで、狭い結婚式場や斎場には入れないケースが多く、次第にタクシーで代用しようとする流れが主流となりました。
こうした流れを受け、東京四社が制服導入の火ぶたを切り、その後地方や中小会社にも拡大。一部例外や個人タクシーを除き、多数の法人タクシーのドライバーは、制服を着るのが当たり前となりました。
② タクシードライバーの制服の歴史
ところで、タクシードライバーの制服はいつごろ誕生したのでしょうか?
一説によれば、東京四社の一つ国際自動車(km)が最初ではないか?と言われています。同社が1920(大正9)年誕生した際、当時としては珍しい上下背広で乗務したとされています。
その後戦後の混乱期を経て、日本中に数多くのタクシー会社が誕生します。しかし、今日の様に武士は恵まれない時代。殆どのタクシー会社に、制服を準備する余裕すらなかった時代。だらしない恰好をしたタクシードライバーがたくさんいたくらいです。
それが大きく変わったのが、前述の通り冠婚葬祭にタクシーが積極的に利用されるようになった昭和40年代前半から。だらしなかったタクシードライバーは、いつしか大手町や丸の内のエリートサラリーマンの様に、清潔で統一感ある姿へと変貌して行きました。
全国のおもしろいタクシードライバー制服紹介
ところで「差別化」がキーワードなのが、昨今のタクシー業界です。
あの手この手で特色を出し、少しでも利用客を増やそうと懸命です。
そうした中、制服に特色を出すタクシー会社が、急速に増えています。
このうち、都内中堅の日の丸自動車グループ(本社・東京都文京区)では、今年の夏から試験的に従来のブレザー制服を辞め、東京タワーやベイブリッジなど首都圏の名所がプリントされたボタンダウンシャツを導入。ノーネクタイでドライバーの負担も軽減され、加えて利用者の評判も上々だったため、来年夏からはグループ全社で導入されるそうです。
一方「クールビズ」をキーワードに、アパレル界からタクシードライバーの夏服を変えようとする動きも見られ、特にユニクロは、ファッションデザイナー・島津由行氏と組んでオフィスワーカー向けにポロシャツを、都内中堅のグリーンキャブグループ&第一交通産業グループの夏用制服として導入させた実績を上げています。
(出典:ユニクロ・ポロシャツのタクシー用制服導入を伝える記事)
また、良きにせよ悪きにせよ話題のエムケイグループでは、いち早くトップデザイナーの制服を導入したことで有名。特に1982(昭和57)年に導入された制服は、故森英恵氏デザインによるもので、当時の話題となりました。現在の制服は、コシノヒロコ氏の二女で、やはり世界的デザイナーの小篠ゆま氏デザインによるものです。
タクシードライバー制服にまつわる話のまとめ
今回は、タクシードライバーと制服の関係についてお伝えしました。
制服を着ている理由、その歴史について知っていただけたかと思います。
せっかくなら気に入った制服を着られるタクシー会社を選んでみても良いかもしれないですね。
タクシーへの転職をお考えでしたら、入社前に制服について確認してみましょう。