現役タクシー運転手が語る「仕事でここが大変!」なところ

転職してから「知らなかった」と後悔しないように

「タクシーってきついんでしょ?」

って思われがちですがそれを言ったらどんな仕事にもキツさは付きものですよね。相性だと思っています。僕がタクシー運転手を続けているのは、きついけど耐えれるキツさだから。

逆に耐えられず辞めていった方も大勢おりました。同時期に入社した人は4割ぐらい1年たつか経たないかのうちにやめていきました。

辞める人はどんな点が「きつくてやっていられない」と感じるのか、これからタクシー運転手を目指す方には知っておいて欲しいです。今回はタクシー運転手のキツいところを転職者向けにご紹介致します。

タクシー運転手の仕事できついと思うところ4選

1位は長時間労働(日勤を除く隔日勤務)

タクシー運転手は隔日勤務と言って、基本的には月に12回前後の勤務しかありません。しかし1回の乗務が最低で16時間、最大で20時間という過酷な労働条件です。多いと月に260時間以上も労働します。

これを一般的なサラリーマンに言うと驚かれます。なぜなら、一般的なサラリーマンが朝の9時~18時までの休憩1時間入れて9時間拘束で、週5~6日それを4週の22勤務に直しても198時間だからです。

実際に2年間でトータル収入2,000万円以上稼いでいた時は、月間の平均労働時間は280時間を超えていました。これを想像しやすいように月に22日勤務のサラリーマンバージョンに直すと、朝の9時から夜の22時までの労働時間です。休憩を入れると24時くらいまで働く事になります。まさに家と会社の往復です。それくらいタクシーの長時間労働は過酷なのです。

ただし慣れてくると、普通のサラリーマン生活よりも体も精神的にも楽になってきます。慣れるまでの辛抱です。

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辛いことの2位は酔っぱらいの対応(起きない、吐く、絡まれる)

タクシードライバーをやっていると、切っても切り離せないのが酔っぱらいとの遭遇です。特に夜の繁華街を流していると遭遇率が高いです。単に酔っ払っているだけなら良いのですが、泥酔状態だったり、悪酔いしているお客様だと非常に厄介です。

道路運送法第13条の運送引受義務の例外に当たるようにひどく泥酔しているように見受けられる場合は、お乗せしなくても大丈夫です。

しかし大丈夫そうだと判断してお乗せしたのに、車内で嘔吐をされてしまった場合は基本的にはそこで営業終了です。嘔吐物の汚れや匂いは、そう簡単に無くならないです。

またお酒に酔って素行が悪くなるお客さんもいらっしゃいます。特に水商売をされているお客様に多いので慎重に対応しましょう。1番多いのは、走行ルートについてのイチャモンです。運転手が選択したルートについて、ゴチャゴチャと後に言ってきたら、料金については後回しで、現地に到着してから話し合いをしましょう。

この場合、いつものようにお支払いをして、サッと降車してくれるお客さんとは違いますので、営業時間の浪費はやむを得ません。1度出会ってしまった人なので、お互いに膝と膝を突き合わせた冷静な話し合いをきちんと最後までしましょう。こういう話し合いの時にドライバーのコミュニケーション能力が試されます。もしこちらに不手際がなければ、何も怖くないので落ち着いて対応しましょう。

法律に縛られまくっている(特に乗務距離と労働時間)

タクシーの収入というのは、歩合給なので一見すると青天井のように思えますが、実は落とし穴があり、法律に縛られている事により、大体の天辺が存在します。

法人勤務の場合ですが、ナイト勤務でおよそ最高は年収で1000万円前後、隔日勤務でおよそ年収800万円前後になります。その理由は法律で乗務距離が定められています日勤で270km、隔日勤務で365kmです。これ以上に走行すると、法律違反に当てはまり、もし監査が入った場合に車両停止処分の処罰になる減点の対象になります。

一方で労働時間をオーバーも同じで、月間の労働時間が法律で定められており、それをオーバーした場合も監査の対象になります。

またタクシー会社自体でも、乗務距離オーバーしたり、労働時間オーバーをしたりすると、罰則規定を設けている所も少なくないです。ある一定まで到達すると、それ稼げないという事態に陥ります。月収で100万円以上を望んでいる人にとっては非常に窮屈です。

言い方を変えれば「法律で守られている」とも言えますが。

売り上げが景気や世間の動きに左右されがち

皆さんは2008年9月のリーマンショックを覚えているでしょうか。サブプライムローンの問題が市場を混乱させ不況を招いたあの日の事を。「大手町からサラリーマンが消えた。」10年以上タクシー歴のある乗務員さんの間では有名な話です。

実際にサラリーマンが消えたのではなくサラリーマンのタクシー乗り控えの事で、タクシーに乗車するお客さんが激減したという意味です。売上好調時の基準値で生活をしていた乗務員さんはローンの支払いや子供の教育費を工面するのが大変だったようです。

景気が悪くても電車には乗るでしょうけれど、タクシーは真っ先にお金の使い方の見直し対象になりやすく景気の影響を受けやすいのです。

更には稼げなくなったのを理由にタクシードライバーを辞めた方もいたようです。逆に普段から売上を頑張っていない乗務員さんにとっては大して影響はなかったようですが。笑

また世の中の不況だけでなく、お正月明けの新年会シーズンを過ぎた2月や5月のGW中は統計的に売上がどうしても下がりがちです。こればかりはどうしようもありません。

また1度年収を目一杯まで上げてから、翌年の年収が下がると社会保険や税金関係の支払いがキツくなります。タクシー運転手の収入は、自分ではコントロールできない側面を持ち合わせているので、営業に慣れてきたら営収を程々に抑えながら乗務をこなす週間を身に付けていくと良いでしょう。

タクシー運転手を目指すなら知っておきたい4点

タクシー運転手になってから知らなかったとならないように

異業種からだと予想ができないことが多いと思います。事前にこういう事例も知っておいてください。長時間働くことがきついと感じるかどうかその辺は一つのポイントかもしれません。

タクシーへの転職をお考えの場合、通常の転職サイトにはそんなにたくさんタクシーの求人が掲載されているわけではないと思います。タクシー専用転職サイトというのがあり転職道.comは有名です。

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