運転手ってボーナス有るの?

どんな形で貰えるの?時期は?

この原稿を書いている頃(6月末)、世は正にボーナス支給時期を迎えています。皆さんにとっては、楽しみな時期ではないでしょうか?

えっ、私はどうかって?まぁ、私も貰えることは貰えるのですよねぇ。ただ時期は、8月のお盆前に支給と決まっています。

一般的な認識として「タクシー運転手はボーナスが無い」と見られていますが、会社によっては支給する場合もあるのですよ。

そこで今回は「タクシー運転手とボーナス」の関係についてお話して行きたいと思います。

「タクシー運転手にボーナスは無い」の認識は正しい?

求人、乗務員募集、チェッカー

これまで私が書いてきたコラムの中で「タクシー運転手の賃金体系」に関するパートを思い出して頂けますか?

「あれ、どうだった?」って方は、下のURLからおさらいしましょう!
https://taxi-works.com/nenshu/taxidriver-kyuuryou.html

タクシー運転手の賃金体系は3つ

  • A 型賃金=全国でも数少ない固定給型賃金(首都圏では川崎辺りの会社)
  • AB型賃金=今やタクシー運転手の賃金体系の王道(基本給+歩合給)
  • B 型賃金=完全歩合給の賃金体系(大都市圏の中小会社に多い)

と思い出して頂けましたでしょうか?

昭和40年頃迄は、全国のタクシー会社の殆どがB型賃金を採用しておりました。

賃金体系がB型賃金主流だった時代、ボーナスの概念はありませんでした。要するに「その日の営業収入=自分のその日の賃金」であり、タクシー会社の中には「日払い賃金制」を取っていたところも多かった様です。

タクシー運転手が今日の様にサラリーマン化していなかったこともあり、ボーナスを支給するという概念は、全く無かったと言っても良いでしょう。

そう言う風潮が今日まで引き継がれ「タクシー運転手にボーナスは無い」と言う考え方が引き継がれていったのではないでしょうか?

「年金」「健康保険」が、タクシー運転手にボーナスをもたらした??

しかし前述の通り、私は賃金とは別に毎年ボーナスをもらっています。それは一体どういうことなのでしょうか?

早速ウチの会社で、内勤の若い衆を捕まえて経緯を聞いたところ「『年金』『健康保険』が大きく起因した」と答えが返ってきました。

昭和50年代に入り、年金と健康保険の財政が悪化し始める中、『年金』や『健康保険料』の徴収が野放し状態だったタクシー運転手からも徴収しようと制度が作られたためだそうです。

つまり…年金や健康保険の月ベースの徴取料を算定する基準となる『基本給』を、各タクシー会社に定める様行政指導が行われました。

その結果、B型賃金を採用している会社でも、「年金・健康保険料算出基本給」が定められ、給与明細の中にも記載されるようになりました。

その反面「ややこしくて解らない」「会社が中抜きしているのじゃないのか」と言う誤解が生まれ、B型賃金を取る会社の中には、AB型賃金に転換して基本給を定めようとする動きが急速に進んで行きました。

加えて、タクシー運転手として携わる人も、かつての港湾労働者様な荒くれ者から、スーツにYシャツでパリッと決めた「会社員」と言うスタイルが主流となり、会社側も「タクシー事業従事者の地位向上と運転手の士気高揚」を目的に、相次いでボーナス制度を導入して行ったそうです。

タクシー運転手のボーナスって、どうよ?

では、タクシー運転手が貰うボーナスって「どんな額?」で「支給タイミングは何時?」なのでしょうか??

⇒都道府県別・産業別賃金データ集約サイト「年収ガイド」より

賞与平均18万1000円!驚かれる方が多いと思いますが、地方のタクシー会社を含め47都道府県で均すと、大体こんなものなのです。

ただ、このデータでは、ボーナスを支給する制度が無い会社も分母数に含まれており、実情を正確に反映していると言い切れないのが実情です。

加えて、ボーナス支給額を「営業収入」と連動させ、その増減によって支給額を決める制度を採用する会社が多く、他産業と比べ「ある程度貰える額が初めから分かる」様になっていないのは、頭の痛いところです。

とは言え、ウチの会社の学卒ドライバーが、公休の時に同級生と顔を合わせた際に、ボーナスよりも月々の支給額を言って「同級生が目を剝いていた」と言う話を聞かされると、やはりタクシー会社の賃金制度は「月額支給」に重きが置かれているのだな…と感じるところです。

ボーナス支給額は多くないけれど回数が多い

ところで、タクシー運転手のボーナス支給は、ちょっと変わっています…それは年間で3回支給があるからです。

会社によっても変わりますが、概ね4月・8月・12月に支給されます。

その理由なのですが…

  • 4月=子弟の進学・入学に対しての費用のため
  • 8月=盆休で帰省する乗務員への慰労金のため
  • 12月=年末年始の乗務員に対する慰労金のため

と一般に言われています。

不思議なもので、こうした支給時期は見事に当てはまっており、私も非常に助かっているのが実情です。

タクシー運転手のボーナスはあるが額は少ない場合が多い

支給していない会社もあるので要確認

タクシー運転手とボーナスでお話してきましたが、参考になりましたでしょうか?

最近は若い就労者の中で、ボーナスすら出してもらえない企業でタダ働き同然のブラックな働き方を強いられるケースが多いと聞きます。

そう言う面からみると、タクシー運転手の賃金体系は、額の多少の不満はあると言え、普通じゃないかな?と思います。

今回もお読み頂き、ありがとうございました。


<広告・PR>
堀瑞 勤
今年6年目の乗務員生活を謳歌している現役タクシードライバー。1967(昭和42)年生まれ。2013(平成25)年日本交通系タクシー会社のドライバーとなる。黒タク資格&スリースター(最上級乗務員)資格所有。