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タクシードライバーには「なるための資格」と「なった後必要な資格」がある
タクシードライバーと言う職業は、資格と言う面で「非常に複雑」な一面を持っています。それは「タクシードライバーになるためのもの」と「タクシードライバーになった後、持っておけば収入に繋がるもの」の2つに分かれるからです。
10年近く前サラリーマンだった私も、色々と資格云々と言われた時代はありました。しかし、サラリーマンになるための資格と言えば「大学を卒業する」事しかありませんでした。要するに甘ちゃんだった訳ですね(笑)。
今回は、タクシードライバーとして「なる為に必要な」&「これから絶対必要になる」資格についてご紹介したいと思います。
Contents
① タクシードライバーとして「なる為に必要な」資格とは(二種免許編)
② タクシードライバーとして「なる為に必要な」資格とは(営業許可編)
③ 出来る!タクシードライバーになる為に、「これから絶対必要になる」資格とは
④ 資格を効率よく取得するためには
⑤ まとめ
① タクシードライバーとして「なる為に必要な」資格とは(二種免許編)
まず、タクシードライバーの仕事に必要な資格。要するに国の法律やギョーカイの取り決めで何が何でも必要とされるモノについてご説明します。
タクシーは、公共交通機関の1つ。つまり、不特定多数の人員を、料金を取得した上で必要とされる目的地へ安全に移動させることを目的とした輸送機関です。当然人の命を預かり企業から給料をもらう訳ですから、それに携わるタクシードライバーは相応しい運転技術や法令についての知識を持つ必要があります。
そこで必要となる最大の資格が、
「第二種運転免許」
なのです。
道路交通法第84条第4項で定められているこの「第二種運転免許」は、いわゆるバスやタクシーなど、金銭を授受し旅客を移送する道路走行車両を運転する者に、取得が義務付けられる免許なのです(久々入社教育の教本を開いたぜ【笑】)。
例外として、緑ナンバーを付けた「貨物自動車(トラック)」については、運転時に旅客の移送が伴わない為、第一種運転免許(普通・中型・大型・大特など)での運転が可能です。また、一部では回送中のバスやタクシーを運転する際も「第一種運転免許」で構わないとされています。しかし、東京ハイヤー・タクシー協会の見解では、「事故処理など止むを得ない事情や、修理転送で白ナンバー装着時を除き、可能な限り第二種運転免許取得者が運行することが望ましい。」とのこと。
では「第二種運転免許」を取得するためには、どうすればいいのでしょうか?
実は「第二種運転免許」の取得教習を受ける為に、ある制限があるのです。
それは「普通第一種運転免許を取得し、満3年以上経過していること」
です。この後紹介する「第二種運転免許」の実技講習をクリアする為には、少なくとも3年以上の運転経験が必要と言うのが、国交省や警察当局の見解です。実際、20年以上車に乗ってきた私でも、第二種運転免許の取得ための実技は七転八倒しながら。言い換えれば、一種運転免許免許取りたてのアンちゃんがいきなりドライバーやるって息巻くなら、「やれるものならやってみろ(怒)」
と言う位ヲソロしい教習が待ち受けているのです。話していても何なので、ではその「第二種運転免許」の教習について、話していきましょう。
「第二種運転免許」教習の内容を詳しくまとめた「トヨタGAZOO」のサイト
如何でしょうか?因みに私、ぜーんぶこれクリアしたのですよ!(少し威張る(笑))。とにかく運転が大変ってレベルじゃありません。サイトの中に出て来た「鋭角脱出」も、路肩の角に少しでも乗りゃ、検定では「一発アウト!」です。
加えて「第二種運転免許」取得に向けては、法令の講習もあります(いわゆる学科試験)。内容は一種運転免許に毛が生えた様なものですが、タクシー特有の「旅客乗降時に止めてはいけない範囲」「最大乗車定員(子供が絡むと結構ややこしい)」などなど頭がおかしくなりそうな問題を解いていく事になりますが、これも将来の仕事のため。
また、いくら教習所で二種運転免許の運転実技を合格したからと言って、安心出来ないところがこの学科試験。教習所を卒業後、全国の免許センターで受験するのですが、100問マークシート式で合格点は90点以上。まぁ一種運転免許と同じ訳ですが、その合格率たるや35~40%前後と言う戦慄の事実。
因みに私が二種運転免許を取得した2013(平成25)年ですと、私の「AT限定二種運転免許(通称・タクシー二種)を含め、42.4%の合格率。以降、かなり二種運転免許の合格率が伸びていますが、これウチの会社の教育担当曰く「新卒がタクシードライバーの社員になるために受験するってのが増えた。お前みたいなヲヤジじゃないから一発で受かる奴が増えた」と失礼千万な発言。
会社の教育担当には悪いですが、私も一発で合格しました(声大)
加えて、地域によって二種運転免許の学科合格率がかなり違うと言うのです。
よくタクシー会社に面接に行くと「あっ、内定したら〇〇県?へ二種運転免許を取りに行って貰うから。住民票移動しておいてね」と言われるケースが多々あります。これは二種運転免許の「学科試験が易しい地区」に住民票を移し、その県在住者として二種運転免許の運転実技&学科試験を受験。合格後、居住地や勤務予定地に住民票を移すケースです。
本来やってはいけないことですが、各会社もドライバー確保へ背に腹が買えられない状況下で、手段を択ばず予定者の二種運転免許を取らせようとしています。
風説ですと、北信越各県は相当実技や学科が甘ちゃんと言われる反面、東京・埼玉では「学科を一発で受かるのは至難の業」とまで言われます。私はその埼玉で一発合格したのですが、後ろのアンちゃんは「俺、4回目で受かったよぉ(涙)」とか。聞けば、二種最難関の大型特殊第二種運転免許!正に「キング・オブ・二種運転免許」……いいドラマを見させてもらいました。
タクシードライバー希望の方は、まずこの「第二種運転免許」の取得が条件であり大きな関門となります。
② タクシードライバーとして「なる為に必要な」資格とは(営業許可編)
さて運転免許の最高峰「第二種運転免許」を取得し「さぁ~明日から営業車に乗ってブイブイ言わせて稼ぐぞ!」と思っているそこのあなた……
ブッブー××
でございますよ。タクシードライバーにそんな簡単になれる職業と思ったら大間違い。二種運転免許を取得して意気揚々と会社に来たあなたに、運行責任者から……
「ハイ、〇〇日からタクシーセンター研修へ行って!」
と指示が下ります。なぁ~にぃ~(怒)!とケンカを売りに架かるのはご法度。明日からでも稼げると思いきや、予想外の展開ですね。
それもそのはず、タクシードライバーとして正式に街へ出るには、全国各地の「タクシー業務センター」や「タクシーセンター」で「新規講習」を受け、そこで研修終了後に発行される「営業許可証(タクシーライセンス)」の取得が条件。その後、晴れてタクシードライバーとして仕事ができます。
一般に「新規講習」は2~3日間の日程で行われ、この間に諸法令の徹底や最近はやりのUD(ユニバーサル車両……車いす対応型タクシー)研修などが実施されます。
大概の「タクシー業務センター」は、各地の陸運局内に設置されています。ところが、全く違う建物で講習活動をしているのが……
- 東 京(東京タクシーセンター:東京都江東区)
- 大 阪(大阪タクシーセンター:大阪市鶴見区)
- 神奈川(神奈川タクシーセンター:横浜市中区)
の3大タクシーセンター。この3つのセンターと他のセンターと何が違うのか?それは、一般的な「新規講習」だけではなく、最終日に当該地区での「営業許可証」を取得するための最大の難関と言われる……地理試験&法令・接遇試験
が行われるからです。つまり……
東京都区内営業エリア(都内23区+武三(武蔵野市&三鷹市)地区)
大阪府Aエリア(特定指定地区……大阪市・豊中市・堺市・東大阪市など)
横浜地域(横浜市・川崎市・横須賀市・三浦市/京浜交通圏とも言う)
上記エリアの会社に所属し「営業許可証」を得ようとするタクシードライバー候補生は、一切の例外なく「地理試験」および「法令・接遇に関する試験」を受け、全て合格しなければ「営業許可証」が発行されない仕組みとなっているのです(驚)。
因みに、私が営業許可証を受けた2013(平成25)年の頃は、「地理試験(私は一回落ちた……恥)」だけの受験で良く、講習も「地理試験」を含め3日間でした。しかし2015(平成27)年に制度が大きく変わり、新規講習にUD教習が追加され計4日間となり、加えて「地理試験」だけでなく「法令・接遇試験」も必要となったのです。
皆さん……タクシーの運ちゃん何て簡単になれるよ(笑)なんて時代じゃないですよね。
では、全国のタクシードライバーが憧れて止まない「東京営業エリア」で許可証をもらうための最難関「地理試験」をご紹介しましょう。(えっ「法令・接遇試験」は紹介しないのって?その試験は、ほぼ研修教本丸写しで出るので、出来ない方が異常)
東京タクセンの「地理試験」は、全40問出題。その80%(32点)以上正解出来た者に「営業許可証」が発行されます。具体的な出題形式は、
- 問1(幹線道路名と交差点名)……15問(点)
- 問2(都内主要各施設名)……10問(点)
- 問3(アラカルト……首都高出入口&駅名など)……5問(点)
- 問4(経路説明……これが最も難しい)……5問(点)
- 問5(アラカルト……交差点名&新設道路など)……5問(点)
となっています。因みに私も一度落ちた(何度も言わせるな!)この「地理試験」、一発合格率は、な、何と……30%(位とタクセンの人から聞いた)と超ハイレベル。2・3回落ちて合格する人など当たり前だとか。以前、昔々「地理試験」に10数回落ちてやっと受かった強者が居たと話しました。しかし聞いた話ですと、今東京都区内のタクシー会社では、5回以上「地理試験」に落ちた人は、基本的に退職勧奨するか、「地理試験」対象外の三多摩(立川・八王子・町田)地区のグループ会社へ転籍させられるそうです(理由:三多摩地区では「地理試験」の知識が必要なほど道が複雑でなく、同乗研修などで簡単に覚えられるので)。
でも、日本一……いや世界一……儲かる条件の東京都区内エリアで絶対開業したいですよね。この「地理試験」に向けた勉強法のコツは、章の「資格を効率よく取得するためには」のパートで、触れてみたいと思いますのでお楽しみに!
③ 出来る!タクシードライバーになる為に、
「これから絶対必要になる」資格とはタクシードライバーとしての「営業許可証」を無事受けたあなた個人ですが、デビューをして以降、仕事上でさまざまなシーンに出くわすに違いありません。例えば……
- 日本語が全く通じない外国人
- 乗せていた妊婦が、突然産気づいた
- 全く聞いたことのないお土産物を売っている店舗を教えてと尋ねられた
などなど……。これ全部私が仕事で体験した話。外国人に関してはサラリーマン時代から英語に心得があり切り抜けた。でも外人が「韓国語しか話せない」なんてパターンだったら、私も切り抜けられたかどうかは微妙。さらに「妊婦が産気づいた」「観光案内をしろ」何て言われりゃ「アニメの顔面ちびまる子ちゃん(ガーン)」となってしまいますよね。
既にお話しした通り、タクシーは「公共交通機関」。JRやバス同様、乗務員は乗客のご要望や非常事態に対処する義務を背負っています。それだけに、あらゆる事象に対応出来るスキルや知識を、自然と持ち合わせる必要があります。
タクシーの仕事はは他の公共交通機関と違い、乗客単位が非常に少ないため、そうしたケースに出くわす確率が非常に高いと言えます。それだけに「この人は出来るタクシードライバーだわ」と認めてもらい将来個人タクシーとして独立しても、固定のお客様としなってもらえるか?そういう点で、「営業許可証」を得ただけで満足せず、常に「稼げる資格」を取れる様に個人的な努力をせねばなりません。
では、今後「出来る!タクシードライバー」と呼ばれるため、どの様な資格を取ればいいのでしょうか?
ズバリ、今後「出来る!タクシードライバー」と呼ばれるための資格と言えば……
- 外国語
- 医療&介護
- 観光
と言えます。これら3つの資格について、以下にお話ししたいと思います。
外国語
インバウンド政策で、今後も外国人客が増える日本。今やタクシードライバーにとって「外国語(中でも英語)」は「最低限の教養」となりつつあります。
以前私がご案内した東京タクシーセンターの「外国人旅客接遇英語検定(ECD)」や大阪タクシーセンターの「インターナショナルビジターズタクシー検定」は、時代の要請に基づいて誕生した「タクシードライバーの外国語関連の資格」と言えます。
「TOEICでスコア600点以上を取った方が早道」と語るタクシードライバーも見られますが、TOEICの勉強量と労力に比べタクセンの検定の取得は意外に易しい&検定回数も多く、気軽に資格取得できるのが特徴。それで、タクシーセンターから外国語堪能ドライバーとして、個人的に仕事をあっせんされるのですから、ある意味「ヲイシイ資格」と言えます。
医療&介護
二種運転免許取得の学科の中でも、最近救命に関する講習が行われる様に、職業ドライバーにも初期救命に関する知識充実が叫ばれています。
東京四社の1つ国際自動車(km)では、本体・グループを問わず「初級救命講習」を受講する事が義務付けられ、修了の証として車の後ろに赤十字のシールが貼ってあります。
会社で講習の機会が無くとも、お住まいの地域の消防署などに問い合わせれば、「初級救命講習」などの開催日時&場所を教えてもらえます。こうした機会を使って、救命に関する技能資格を取得すれば、いざと言うときに役立ちます。
現在は本格的な高齢化時代。介助や福祉、介護へのニーズは日々高まっています。それはタクシー業界でも同様です。そのため、高齢者介護に携わる最も基礎的な資格「介護職員基礎研修(通称/基礎研=旧ホームヘルパー二級)」の取得も望ましいでしょう。特に車いすの扱い方やジャパンタクシーなどの介護車両の扱い方・高齢者の身体介護時の援助法などを学びます。この介護の資格は公的資格ですから、仮にタクシードライバーの仕事を定年で辞めたとしても、介護施設や福祉施設への再就職も見込めます。70過ぎの元個人タクシーの乗務員だった人が、今は仕事で介護施設で送迎車の運転手をしているケースも。
基礎研は、全国のビジネス系の専門学校やニチイ学館など介護運営の会社が主催し、全国で毎月開講しています。泣き所は、タクシードライバーの場合、仕事の都合で受講出来る日時が限られること。しかし、最近は日曜のみ集中で受講出来るコースや、乗務の都合がある場合、別の日時に振り替えられるコースが殆ど。費用も公的支援が当初から入っていきなり2万円台からOKという講座もあります。
観光
外国人旅行客の急増で、これまでの観光ボランティアだけでは追い付かなくなった東京。そこで2003(平成15)年からスタートしたのが「東京シティガイド検定」制度。毎年1回(ほぼ12月第一日曜)東京観光に関する50問のカルトクイズ?に挑戦し、35問(70点)以上で合格&認定証を与えられる資格。
初めは旅行業界関係者の受験が多かったが、その内東京乗用旅客自動車協会の観光タクシードライバー認定に当たり、2012(平成24)年以降同資格を取得することが義務付けられたことから受験者数が激増。
因みに昨年(第13回)は、受験者数1,206人に対し、合格者861人。合格率は771.4%%。歴代の合格率を見ると、57~86%で推移しているので、決して嘗めて掛ってはまずい試験と言えます。私は今年受験しましたが、受験直前の会社主催の対策講座でかなり救われたところが多かったです。
また、外国人が殺到中の京都では、商工会議所主催の「京都・観光文化検定」を開催。その最高峰で、合格率僅か10%と言われる一級試験に、地元最大手のヤサカ自動車やエムケイグループの乗務員が挑戦、合格したと言う話も聞きます。
④ 資格を効率よく取得するためには
これまで紹介してきた、タクシードライバーに関する資格取得についてですが、タクシードライバーに「成る為に必要」な資格に関しては、費用やスケジュールを会社が負担&管理してくれます。しかし、その中で「地理試験」「法令試験」に関しては、個人の勉強力・スケジュール管理に任されます。会社に言わせれば「それぐらい仕事をしながら自分でやれ」といったところでしょうか。
ですから、会社からタクシーセンターへの入所日程を言い渡されたなら、その時点から仕事の合間に新規講習最終日の「地理試験」「法令試験」まで日数を計算し、効率よく勉強せねばなりません。
都内各社とも「地理試験」対策には力を入れており、中には専門の予備校を抱え込んで「一発合格」を目指す会社もあるとか。そういう場合、会社に上手く乗っかれば良いと思います。
でももし、会社が放置プレーで何も動いてくれない場合どうすればいいのか。
その場合やるべきことは2つ
A. タクセンで売っている過去問やタクセンHPの問題集を仕事の合間に解きまくる
B. 新規講習の際、タクセン二階の喫煙室での噂話を必ず聞く
なぜBが必要となってくるのか?
実は「地理試験」には、基本問題と呼ばれる問1&問2(中には問5も)は、6パターンをグルグル回しながら使っています。四社など大手は、受講者数が多いので試験問題のパターンを掴み易い。
「地理試験」は、毎週水・木の両日のみ実施なので、例えば水曜に基本問題で5番目が出たとすると、翌木曜は4番か6番が出る可能性が高い。そういう話を、多くの受講生が喫煙室で話しているのです。そのネタが仕入れれば、少なくとも30点はイタダキ。後は超カルトクイズの問4は全問捨てて、問3などのアラカルト問題を、確実に潰せばいいだけです。
では、実際にタクシードライバーとしてデビューした後「出来る!タクシードライバー」になる為に必要となる資格は、どの様なスケジュールで取っていけばいいか?
私が今まで取得&受験&問い合わせした資格で、取得に時間が掛からず&結構簡単に取れる資格としては……
- 初級救命講習(取得済み)
- 外国人旅客接遇英語検定(ECD・取得済み)
- 東京シティガイド検定(合否結果待ち)
- 介護職員基礎研修(これはまだ・・・)
と感じています。
この内「初級救命講習」は、近くの消防署へ問い合わせれば、直近1~2ヶ月の予定を教えてくれますし、申し込みも出来ます。講習も半日で済むので、仕事の合間に行けるでしょう。
ECDに関しては、受験への前提条件としてタクセン主催の英語研修(初級・中級・上級)を全段階終了し、UD研修を修了してはじめて受験資格が得られます(注:2015年1月以降に新規講習を受講した者は、UD研修を受ける必要はない)。
ECDの本試験は、タクセンで販売されているCD教材の中から出題されるので、これは必ず買ってPCやスマホにDLして通勤の折に見聞きすれば、殆どの内容を答えられます。但し、試験最初の自己紹介と、後半最後の応用問題(私の際は、羽田定額の申し込み方法を聞かれた)は英語力の本当の実力が問われるので、別の一般教材などで補いましょう。場合によっては、NOVAやベルリッツの短期講習をやるのも良いです。
シティガイド検定は、出来れば一年をかけて勉強したい量と内容。まずは、協会発行のテキスト本を入手し、行き返りに読んで理解する。そしてHPの問題に挑戦してみることです。ここである程度満点が叩き出せれば、さほど心配する必要はありません。
ただ、確実に当日の出題予想を知りたいのなら、大手会社(特に四社・日の丸辺り)の友人を作り、その中でシティガイドを受けるという人が現れたら、
「俺も興味あるんだよぉ。ところで、もう講習受けた?今年どんなところ出るって?」とサラッと聞いてみましょう。その前後、自分が受験するとは口が裂けても言ってはいけません。
と言うのも、四社は観光ガイドタクシーの登録台数を1台でも多く増やしたいという思惑から、日の丸は将来個人タクシー独立希望者が多くその後押しと言う面から、それら全ての会社共に教育担当者が11月に開催される……
シティガイド検定講習会
と言う協会主催の「本年度の試験問題タレコミ大会」へ出席します。実はここで、その年に出題される問題の「約7割」が出席者にタレコミされます。そうして出席した担当者は持ち帰り「シティガイド検定直前講座」と銘打って、受験予定者にこれまたタレコミする訳なのです。だから、四社はじめ大手の合格者が非常に多いという構図が出来上がるのです。
だったらそれを逆手に取って、ドライバー仲間を飲み食いさせて自分にもタレコミさせれば、友人が知らない間に検定合格となります(笑)。
残念ながら「介護職員基礎研修」だけは、さすが公的資格なだけにイカ様タコ様などの裏ワザは見当たりません。とは言え、講習を開く介護運営会社や予備校にとっては、1人でも多く受講生を増やしたいのが現状でしょう。……だって商売ですから。
そうなれば、講義予定を徹底的に自己カスタマイズさせた内容で、相手を認めさせるべきです。向こうも商売ですから、少々日程をいじったところでNOとは言えないはずです。ただ、法的拘束から3ヶ月以内受講終了など制約もあります。その点は注意して、大いにカスタマイズすればいいと思います。
以上……参考になったでしょうか?かなり裏ワザ的な話もありますが、要は要領なのです。それだけは忘れずに(笑)。
⑤ 使える資格:まとめ
◆タクシードライバーの仕事に必要な資格は、大きく分けて2つ。「なる為に必要」な第二種運転免許・営業許可証の取得と、「これから絶対必要になる」タクセンの英語検定や介護職員基礎研修(旧ヘルパー2級)に分かれる。
◆第二種運転免許は、道路旅客輸送に携わる者に必須の免許。実技は、所属会社から依頼を受けた教習所で済ませられる。しかし学科試験は、各地の運転免許試験場で行われる。全国平均で、一発合格は40%半ば。ナメテ掛ると大変なことに。
◆タクシードライバーが、実際道に出て営業するために必要な「営業許可証」。二種運転免許取得後、各地のタクシー業務センターで「新規講習」を受け交付される。
◆但し、東京都区内エリア(23区+武三地区)&大阪府Aエリア(特定指定区域)&神奈川県横浜地区(京浜交通圏)の会社で仕事をする者は、各タクシーセンターで「新規講習」を受けた上、最終日の「地理試験」「法令・接遇試験」で80%以上の合格点を取り、ようやく「営業許可証」が交付される。因みに、一発合格率は30%前後。東京都区内エリアの会社では、5回以内に合格しないと、首が飛ぶとのウワサも。
◆開業後「仕事が出来る!タクシードライバー」になる為の資格は「外国語」「医療&介護」「観光」がキーワード。「外国語」は、東京・大阪の両タクシーセンターが開催する英語検定の受験がお得。「医療&介護」なら、「初級救命講習」なら仕事の合間に手軽に資格が手に入れられる。「観光」は、「東京シティガイド検定」「京都検定」の様に、1年間掛けて勉強する必要がある。受験機会も年1回程なので、早めに受験準備を始めた方が良い。
以上、ここでの情報を参考にすれば歩合によって月収も年収もアップする可能性高まるでしょう。目指せ!仕事ができるタクシードライバー !